毎年4月になると、真新しい教科書を無償でもらえる日本の子供たち。あたり前のように受け取り、要らなくなると捨ててしまう人も多いだろうが、こんなふうに無償で教科書をもらえる国は、実は先進国では珍しく、欧米の公立校では教科書がレンタルで使いまわしにされているところが多い。政府の「GIGAスクール構想」により、日本の小中学校でもタブレットを使ったデジタル教科書が普及する見通しのなか、紙の教科書はどうあるべきなのだろうか?各国の状況や日本の教科書制度の歴史を振り返り、考察する。 欧米の公立校では、教科書が無料貸与されているところが多い(写真:筆者撮影) レンタル教科書はハードカバー、書き込み禁止 9月に新学期が始まるオランダの中高生は、夏休みが始める前に必ずやらなければならないことがある。それは、教科書を学校に返却すること。借りた教科書は、まとめて規定の日時までに学校に返しに行くことになっている。
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