グルメエッセイや風俗ルポが好きだ。 まあこれは単に私が食い意地張っているのと、あとスケベだということがあげられるのだが、やっぱりメシや下半身関係の話というのは、たいていストレートで虚飾もなく、人の真実がかいま見えておもしろい。今日はマンガ評である。 久住昌之と泉晴紀のユニット、泉昌之の新刊コミック「芸能グルメストーカー」は食べ物から人間の真実をえぐることに成功した恐ろしい傑作である。連載された掲載誌があの悪名高き「BUBUKA」とあって、まあ品がないといえば品がない。下半身ネタも多いが、やっぱりコミック界屈指の細やかな感性が、ある種の爽やかさと泉昌之作品特有の「なるほど」「わかる」「腑に落ちる」というカタルシスを読者に与えてくれる。 そもそもこの企画を考えた人間にビール1ケースおごりたい気分だ。よく雑誌やテレビで紹介される「女性タレントの行きつけの店」なる場所に赴いては、そのタレントが好物