デジタル展覧会「京の鳥瞰図絵師 吉田初三郎」>鳥瞰図 1 京都鳥瞰図 (1924年出版) 大正4年、大正天皇の即位記念に刊行された作品です。初期のころの作品で、初三郎式といわれる独特のデフォルメはまだ見受けられません。碁盤の目の町並みが整然と描かれ、市街電車の路線を色分けする等、都市の景観をできるだけ忠実に描こうとする姿勢がうかがえます。 なお、当館の所蔵資料は、大正13年の再版で、駸々堂が発売したものです。 京都鳥瞰図 (PDF:879KB) 2 近畿を中心とせる名勝交通鳥瞰図 (1926年出版) 近畿を中心とせる名勝交通鳥瞰図(大正15年) 大正の終わり頃から、鉄道、航路の発達により、観光地の開発や宿泊施設の整備が進められ、戦前の旅行、観光ブームが生まれます。初三郎はこの時流にのって事業を拡大し、頒布会による絵図の通信販売も始めました。人々は、初三郎の鳥瞰図によって、安く旅の夢を買うこ