直径1センチの新繊維で巨大な巣を張れば、離陸中のジャンボ機を無傷で捕獲できる――。こんなSFのような話が、現実になろうとしている。強さとしなやかさを併せ持つ天然のクモの糸に限りなく近い繊維の開発に成功し、工業生産に踏み切ろうとしているのがベンチャー企業のスパイバー(山形県鶴岡市)だ。人工のクモの糸は、米軍も長く開発に取り組みながら成功に至っていない。ベールに包まれたスパイバーの研究開発拠点を訪ねた。
直径1センチの新繊維で巨大な巣を張れば、離陸中のジャンボ機を無傷で捕獲できる――。こんなSFのような話が、現実になろうとしている。強さとしなやかさを併せ持つ天然のクモの糸に限りなく近い繊維の開発に成功し、工業生産に踏み切ろうとしているのがベンチャー企業のスパイバー(山形県鶴岡市)だ。人工のクモの糸は、米軍も長く開発に取り組みながら成功に至っていない。ベールに包まれたスパイバーの研究開発拠点を訪ねた。
この2月にも、降水観測衛星GPMを搭載して、我が国の主力ロケットH-IIA23号機が打ち上げられます。ところで、これらH系ロケットは、水を噴射して飛んでいる、本質的にペットボトル水ロケットと同格と言ったら意外でしょうか? 実は世界中の高性能打ち上げロケットの多くが、日本と同様に「水=水蒸気」を使って飛んでいます。しかも、水蒸気エンジンが実現して初めて人類が月面に到達できる可能性が生まれた、とさえ言えるのです。その必然性を理解するには、宇宙で推進力を獲得する基本に立ち戻らねばなりません。 そこで本稿では、学部生レベルを想定した「ロケット工学入門」を記したいと思います。少々、理解に時間のかかる部分もあるかもしれませんが、本稿をお読みいただき、ロケット打ち上げの背景にある、ロケットの仕組みと心血注いだ開発の努力を伝えられたらと思います。 さて、足掛かりのない宇宙空間で増減速など機動(manuev
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