橋下徹大阪市長が率いる「日本維新の会」の掲げる「大阪都構想」が正念場を迎えている。 大阪都構想とは、大阪府と政令指定都市である大阪市、堺市を再編してひとつに統合し、府と市が別々に行なってきた二重行政の弊害をなくしていこうというもの。 計画では今年9月、府市統合の協定書議案を大阪市、大阪府議会で承認。それを受けて秋には大阪都移行の是非を問う住民投票を実施し、そこで過半数を得られたら、2015年4月に大阪都移行が実現……のはずだった。 橋下市長を長年取材している地元紙記者は、「はっきり言って、来年春の大阪都実現計画は、赤ランプが点滅している状況です」と言う。 「大阪都実現のためには国の法律を変える必要があると、『日本維新の会』をつくって国政に打って出たまではよかった。ところが、旧太陽の党と一緒になったあたりから期待が一気にしぼんでしまったんです。衆院選挙では54議席を獲得したものの、昨年春、橋