金木犀 遅咲きの金木犀の香りが漂います。 私の勤め先の図書館にも構内に金木犀が植わっていましたし、街路樹にはイチョウ並木が続いてました。 金木犀の花が香る頃、イチョウには銀杏が実る頃でもありました。道路に落ちた銀杏を移動図書館(=BM)は、容赦なく踏みつけ、その果肉と臭いをタイヤに付着させて車庫に入りましたから、あたりは両方の香りと臭いで満たされ、さながら(水洗式でない)トイレのような空気が漂っていました。 私の手元には、ウン十年前の11月1日に教育長からもらった一枚の紙があります。 内容はいたってシンプル。次の一行 司書職を命ず そう、夏のあいだ「司書講習」を受講した私が、名実ともに図書館法でいう「司書」に就いた辞令です。この辞令こそが司書職たる証であったわけです。 1枚の紙切れに過ぎません。しかし、私の人生では重みのある、重要なものでありました。 「図書館は人の生き死にに関わらない」か