視線を落としながら記者会見場を後にする東京都の猪瀬直樹知事(当時)=平成25年12月19日、東京・西新宿の都庁(松本健吾撮影) 医療法人徳洲会グループをめぐる一連の事件は、業務上横領罪に問われた元事務総長、能宗(のうそう)克行被告(60)に12日、有罪判決が下され、平成25年9月の東京地検特捜部による強制捜査から約3年を経て一定の区切りを迎えた。日本最大級の医療法人が組織ぐるみで違法な選挙運動を行っていた実態を解明し、組織の中枢にまで捜査のメスを入れた点でも画期的な捜査とされた。捜査の過程では最近、女優で画家の蜷川有紀さん(56)との交際が話題の猪瀬直樹元東京都知事(69)への資金提供問題も発覚し、社会に大きな衝撃を与えた「徳洲会事件」。終わってみれば、誰を勝者と呼べるのだろうか。