日本人は「リスク」という考え方と向き合い方がスイス(というより欧米)と違って不慣れなのだと考えます(下手といってもいい)。 そして、日本人は「事象の酷さ」と「発生確率」を独立して考えるクセがあるのではないかと思います。 これらを表す端的な例として自分が考えるものを挙げます。 すこし本題からはそれますが労働安全管理の話です。 --- まず、安全に関する「リスク」の国際的定義は、「発生する災害の酷さ」と「発生する確率」の組み合わせ(つまり掛け算)とされています。 この定義・考え方は、ISO/IEC guide51「安全側面」という国際規格に基づくものです。 さて、質問者さんは労働安全に対する日本と欧米の考え方の違いをご存じでしょうか? 日本の労働安全管理の方針は「度数率重視主義」(延べ労働時間当たりの労働災害死傷者数)であるのに対し、 海外は「強度率重視主義」(単位労働時間当たりの労働損失日数