――市場にもいろんな市場がある。 そう書けば「うんうん、肉、野菜、魚、雑貨や衣類、といったいろんな市場があるよね」と同意してくれる人もいるだろうが、今回の話に出てくるバラエティはそういう形ではない。 バンコクの中心部から10kmほど東に離れた場所にあるBang Kapiと呼ばれる街に僕らは滞在している。Miaの友人の母親であるトイの自宅にお邪魔している。そんな中、まったく観光をしようとしない僕らに業を煮やしたのか、ある日「明日、早起きして水上マーケットに行こう」という。 もちろん、そんな誘いがあれば乗るわけで、僕らはちょっと寝坊しつつもその水上マーケットとやらに向かうことになった。トイの説明がいまいち掴みきれず、その水上マーケットというのがどこにあるのか、どれくらい遠いのかも分からず、とにかく彼女の車に乗り込んで運ばれていく。なんと呑気な旅行者か、と我ながら思う。 水上マーケットに着くと、
アジアンハイウェイという言葉を聞いたことがあるだろうか? ないとしたら本当にもったいない。その名前の通り、アジアを横切る大規模ハイウェイだ。しかも、そのアジアンハイウェイ1号線の起点は我らが東京の日本橋である。そして、日本橋から伸びるその道は海を越え、韓国へと渡り、僕らが今いるタイも通りつつ、その終端はトルコになる。 ↑Wikipediaより ルートはまったく異なるが、現代のシルクロードとさえ思える、その世界のハイウェイの知名度は低い。 僕らは偶然ではあるけれど、バイクで走ったコースがこのアジアンハイウェイだった。バンコクから古都アユタヤに向かい、その後ミャンマーとの国境があるメーソットへと向かう道がすべてアジアンハイウェイ1号線だった。 バンコクから出た最初の道は本当に都会の混雑路だ。延々とバス・トラック・自家用車が土煙をあげて走って行く。ただでさえ埃っぽい都会の空気が、まるでモンゴルの
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