金融不安による景気の悪化が表面化し、企業はITへの投資を抑制する傾向にある。NTTデータはこうした景況を早期にとらえ、システム開発という本流を超えたシステムインテグレーターに生まれ変わろうとしている。「サービスの押し売りや顧客のご用聞きではいけない」と兜の緒を締める取締役常務執行役員を務める法人分野担当の荒田和之氏に、ユーザー企業の動向やシステムインテグレーターの今後を語ってもらった。 ITmedia 金融不安による景気の悪化が表面化した2008年、ユーザー企業のIT投資動向に変化は見られましたか。 荒田 10月ごろに、自動車やエレクトロニクス関連の製造業を中心に、新規のIT投資を先送りする傾向が見受けられました。システム投資の減速には遅効性があるものの、下期以降の受注高は減少する見通しです。2009年はIT投資に対して別の業種でも同様の動きが散見されるでしょう。いっそう厳しい局面を迎える