はじめに 私の職業人生とはすなわち、日々「どうすればお客様が税金を払わなくて済むか」を考え実行することに他なりません。さはさりとて、ごく稀にではありますが「税金なんか絶対に払いたくないし実際払ってない」という方にお会いすると、不幸な思い違いをされている方だなと悲しい気持ちになります。どうにも、税金を払うこと=絶対悪だと、日本人は心のどこかで思い込んでしまっているかのようです。 そのような誤った思い込みは2つの不幸を招きます。第1に、この国に住む限り避けられない納税という行為を絶対悪だと信じながら続けることは嫌いな食べ物を延々食わされ続けるようなもので、ストレス以外の何物でもありません。端的に言って精神衛生上よろしくない。第2に、税金憎しのあまりにかえって余計なお金を使うという罠にハマってしまうことがあります。若干の納税を先送りするために多額のお金を使ったり大きなリスクを背負い込むという経済