ある結婚式のたけなわ、新郎が新婦にキスしたとき、電報を手にした駅員が駆けこんできた。かつて町で暴れまわり、新郎の保安官ケイン(ゲーリー・クーパー)に逮捕されたミラーが、出獄して一味とともにお礼参りにやってくるのだ。 結婚式に列席した人々から石もて追われるように、慌ただしく一度は町を脱出したケインだが、荒野に馬車を走らせているとき翻意する。敵に後ろを見せたくない、と。 町のいまの平和をケインが苦労して実現した経過を知る町民は、ケインを支持するであろう。 これが、翻意のもうひとつの理由であった。 ところが、町民は次々と背を向けた。 尊敬する前任者は、老いのため銃をもてないと。 また、自分のよき理解者と思いこんでいた友人は、居留守をつかった。 この危機を取引材料にして自分を次期保安官に任命させようともくろんだ保安官補は、若すぎるからと断られ、腹いせに辞任する。 唯一駆けつけた臨時保安官も、集まり