「ペルーに帰りたい」泣いていた小学校時代 中3の春から毎日、魚屋へ 「魚屋のおやじが魚を売る、魚食文化を残したい」 横浜南部のベッドタウンの駅前にある小さな魚屋「フーリオ水産」の店主、フーリオ・セサルさん(34)は南米ペルー生まれ。鮮魚や刺身、干物が並ぶ魚屋を、コロンビア出身の妻サンドラさん(39)と一緒に切り盛りしています。中学生の時に彼を魚屋に紹介した校長先生、魚のさばき方から読み書きまで教えた親方…。たくさんの人との出会いが、彼を支えてきました。(朝日新聞横浜総局記者・太田泉生) 「水からだよ、お湯じゃないよ」 JR根岸線洋光台駅を降りてすぐ。ラーメン店や精肉店が入る商業ビルに店はあります。1階のちょっと奥まった位置で、地元の人でも気づきにくいかもしれません。 6月の昼下がりに店を訪ねました。冷蔵ケースには相模湾でとれた見事なアジ、東京湾のスズキ、房総の金目鯛など、旬の魚が並んでいま