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ブックマーク / natrom.hatenablog.com (3)

  • がん検診による絶対リスク減少はどれくらい? - NATROMのブログ

    ワクチンは有効性を過小評価されやすく、がん検診は過大評価されやすい 公衆衛生についてあまりなじみのない方にはあまり知られていないようだが、一般的にワクチンはがん検診と比較して有効性が高い。たとえば、おたふくかぜワクチンはおたふくかぜの罹患を85%減らす。一方で、乳がん検診は乳がん死を20%しか減らさない。 また、ワクチンは一次予防であるのに対し、がん検診は二次予防である。ワクチンは疾患そのものの発症を抑制するが、一方で検診は病変が見つかったら何らかの治療介入を要する。検診には偽陽性や過剰診断についての問題もある(なお、乳がん検診は乳がんの罹患を減らすどころか増やす)。子宮頸がん検診の受診割合が十分に高い海外でなぜ、HPVワクチンが開発され、接種が推奨されているのか、ここらあたりに理由がある。 ワクチンと比較して検診の利益が過大評価されやすく、害が過小評価されやすいのには理由がある。主観的に

    がん検診による絶対リスク減少はどれくらい? - NATROMのブログ
  • 多焦点眼内レンズは混合診療可能だよ - NATROMのブログ

    経済新聞に混合診療解禁に関する記事が載った。経済界が混合診療の解禁に賛成の立場であるせいか、日経済新聞にはその立場に沿った記事が載りやすいようだ。記事では、白内障の手術について混合診療が解禁されていないため高額な自己負担を強いられた患者さんの体験を紹介している。 ■混合診療、出口見えぬまま10年  :日経済新聞 眼科医がすすめたのは遠近ともに焦点が合う多焦点レンズ「レンティス」を入れる手術。一般的な単焦点のレンズよりも術後にまぶしさやにじみが少ないと言われ同意したが、料金を聞いて目を丸くした。 100万円――。公的な医療保険の対象にならないと聞かされたが、単焦点は10万円。こちらは保険がきくとはいえ、値段が違いすぎる。医師に詰めると「手術費だけでなく、保険適用のはずの手術前後の診療費や薬代もすべて自己負担になる」。渋々大金を払った。 からくりはこうだ。患者が医療機関の窓口で払うのは

    多焦点眼内レンズは混合診療可能だよ - NATROMのブログ
  • 血液型の話をすることくらいはいいのか? - NATROMのブログ

    ある特定の対立遺伝子Aを持つ人は、将来、癌に罹る可能性が高いとしよう。ある人が遺伝子Aを持っているという理由だけで、就職を断られることがあってもよいだろうか?新入社員を採用する際に、遺伝子Aを持っているかどうかを調べることを義務付けている会社があってもよいだろうか?これは、ほとんどの人が、遺伝子差別であり、許容できないと考えるであろう。では、このような遺伝子差別がある社会において、酒の席で「そういや、お前、遺伝子Aは持っているの?」と尋ねることは許容できるか?「私は差別するつもりは毛頭ない」と断った上でなら、遺伝子Aについての雑談を公的な場で発表することは許容できるであろうか? エントリーのタイトルを見たら、私が何を言いたいのか、読者の方々はわかっておられると思う。血液型が性格と強い関連を持つとする仮説は既に否定されているが、よしんば血液型と性格に関連があったとしても、血液型について安易な

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