2日の衆院予算委員会で、日本学術会議に関する政府・自民党と野党の議論は堂々巡りの展開となった。菅義偉首相は会員候補6人の任命を拒否した理由の説明で核心を避け続け、学術会議のあり方を問題視する自民党と歩調を合わせた。野党は「論点のすり替え」と反発を強め、首相への追及を続ける方針だ。 総務省課長の更迭とは「全く違う」 「いやいや、それはもう表になっている人ですから。それと今回の任命権とは全く違うんじゃないでしょうか」。首相は自著「政治家の覚悟」の中にかつて総務省課長を更迭した理由を述べた章があると立憲民主党の今井雅人氏から指摘され、6人の任命拒否理由を明らかにするよう迫られると、色をなして反論した。 今井氏は6人が安全保障関連法など政府の政策に反対したことと任命拒否理由の関連を追及。首相が「政府の法案に反対したからではない」とする一方、直接的な理由の説明を拒むと、「片方が話せて片方が話せないで