植物も人と同じように思考する。しかも得られた情報から合理的な選択を導き出し、複雑な意思決定を行うことができる。そんな研究結果が報告された。 この研究は、ドイツのUFZ研究所とゲッティング大学の共同研究チームが行ったもので、研究者たちは、ヨーロッパに広く分布するメギ科の植物セイヨウメギ(学名:Berberis vulgaris)とヒイラギメギ(学名:Berberis aquifolium)を実験対象にし、これらの植物が食害を受けた時に見せる行動を観察した。 研究チームは、これら植物の実を採集し、中に入っている種子の状態を調べた。メギ科の植物の果実には通常1個ないし数個の種子が含まれているが、寄生虫(ミバエ科のハエ)によって果実の中に卵を産み付けられると、孵化した幼虫に種子は全部食べられてしまう。 調査の結果、セイヨウメギは、寄生虫が果実に侵入してくると、種子の成長を止めることがわかった。しか