中国で個人の SNS(交流サイト)を発信源にしたナショナリズムが先鋭化している。日本経済新聞の分析では、 SNS上での愛国的な個人インフルエンサーの発信力は、官製メディアの14倍超に達している。自発的に過激な投稿を繰り返す「義勇兵」らによる市民発の「炎上」が多発し、政府の統制が利かないリスクが高まっている。 ネット愛国者が「キレた」 抗議デモとペロシ訪台中国の習近平(シー・ジンピン)指導部による新型コロナウイルスを抑え込む「ゼロコロナ」政策に対する11月の抗議活動は、中国共産党による統治に公然と異を唱えて世界的に注目された。 デモ参加者の中には習氏の退陣を求める人もおり、経済と生活に打撃を与えた長期間の厳格な新型コロナ対策への不満を示した。 しかし、中国のSNSで活動する著名評論家の中には、まったく異なる見方をする人もいた。愛国主義的なインフルエンサーは、「外国勢力」がこの怒りをあおってい