5月17日、人気ミュージシャンのASKA容疑者が覚せい剤所持容疑で逮捕された。普通なら大きな注目を集めることはなかったであろうこの事件は、思わぬ余波を広げている。ASKA氏は人材派遣会社「パソナ」の創業者、南部靖之氏と交友関係がある。ASKA氏が逮捕された後、あるタブロイド紙が、南部氏が主催する贅沢なパーティに関する記事を掲載した。宴は、都内にある完璧な装飾仕立てのゲストハウスで開催されたもので、ASKA氏のほかに、妖艶なホステスや安倍内閣の閣僚などが出席していたという。厚生労働相の田村憲久氏もその一人だった。 奇妙な話だが、このスキャンダルは日本の大改造に向けて安倍首相が進める戦略がようやく影響を持ち始めたことを物語っている。改革に反対する人々は行く末を懸念するあまり、改革派のイメージダウンを図る。その際、雇用市場は戦場の1つとなる。スキャンダルを追いかけるマスコミは改革反対派の武器であ