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ブックマーク / www.nikkei-science.com (4)

  • 2024年ノーベル生理学・医学賞:マイクロRNAとその役割を発見した2氏に|日経サイエンス

    今年のノーベル生理学・医学賞は「マイクロRNAとその転写後遺伝子制御の仕組みの発見」の功績により,米マサチューセッツ大学のアンブロス(Victor Ambros)教授とハーバード大学のラブカン(Gary Ruvkun)教授に授与される。 ヒトの遺伝子の数は約2万個ある。しかし,それらの情報だけでは受精卵が正しく成長して赤ん坊になることはできない。いつ,体内のどの場所で,どの遺伝子を使えばいいかが分からないからだ。同じ2万個の遺伝子を持つ細胞が,あるものは筋肉へ,あるものは神経へと全く異なる細胞に姿を変えるためには,遺伝子の働きを制御する仕組みが必要になる。その仕組みに関わるのがマイクロRNAだ。 マイクロRNAは数十個程度の長さの塩基配列で,普通の遺伝子に比べるとずいぶん短い。マイクロRNAはタンパク質に翻訳されることはないが,他の遺伝子のmRNAと部分的に結合して,その遺伝子が働くタイミ

    2024年ノーベル生理学・医学賞:マイクロRNAとその役割を発見した2氏に|日経サイエンス
  • 2024年ノーベル化学賞:タンパク質の設計と構造予測に貢献した3氏に|日経サイエンス

    2024年のノーベル化学賞は「コンピューターを用いたタンパク質の設計」の功績で米ワシントン大学のベイカー(David Baker)教授に,「コンピューターを用いたタンパク質の構造予測」で英国Google DeepMindのハサビス(Demis Hassabis)氏とジャンパー(John Jumper)氏に授与される。 タンパク質は20種類のアミノ酸が数珠つなぎになった分子だ。それがくねくねと折りたたまれて,複雑な立体構造をとる。この「数珠つなぎ」と「立体構造」の間に,「50年来の生物学のグランド・チャレンジ」と呼ぶべき,大きな未解決問題があった。タンパク質の立体構造予測だ。 タンパク質の立体構造予測は,タンパク質の生化学はもちろん,創薬や医学研究の観点からも実現が望まれてきた。タンパク質の形状や表面の微細な凹凸などがタンパク質の機能を左右するからだ。 構造予測の歴史 1970〜1980年代

    2024年ノーベル化学賞:タンパク質の設計と構造予測に貢献した3氏に|日経サイエンス
  • 古くからの抗菌剤〜日経サイエンス2024年2月号より

    蜂蜜と酢を混ぜた伝統薬は単独よりも殺菌効果がはるかに高い 蜂蜜と酢を混ぜ合わせた「オキシメル」は伝統的な薬で,大昔からあった。中世の薬屋が売り,ヒポクラテスが処方し,医師で哲学者でもあったイブン・スィーナー(Ibn-Sīnā)はその効果を激賞した。現代ではそのような混合物は傷口につけるよりもサラダにかけるべきものに思えるが,抗生物質耐性菌が増えつつあるなか,難治性の感染症と闘う新たな方法が強く求められている。最近のMicrobiology誌に発表された研究は,この点でオキシメルが実際に役立つ可能性があると報告している。 「現在,蜂蜜と酢酸はそれぞれ単体で創傷感染の治療に使われている」が,通常は混ぜて使うことはないと,この研究論文の共著者で伝統薬の抗菌特性を研究している英ウォーリック大学の学際研究者コネリー(Erin Connelly)はいう。蜂蜜は高い糖濃度と酸性度で細菌にストレスを与えて

    古くからの抗菌剤〜日経サイエンス2024年2月号より
  • アズキ 日本から大陸に渡った作物

    白菜に葱,大根,人参──こうした野菜はどれも日卓に欠かせないものだが,来歴をたどれば全て原産地は海外だ。たとえば白菜の原産地は中国北部,人参の原産地はアフガニスタンやイランのあたりとされる。大陸から海を渡ってきた縄文人や渡来人と同様,野菜もまた海の彼方からこの日列島へやってきたのだ。しかしゲノム解析によって,赤飯やあんこに使われるアズキが縄文時代の日列島で作物に変化し,アジアの大陸地域へ広まった作物であることが明らかになった。この研究を行った,国立研究開発法人農業・品産業技術総合研究機構(農研機構)上級研究員の内藤健に話を聞いた。 続きは2024年2月特大号の誌面でどうぞ。 協力 内藤 健(ないとう・けん) 農研機構遺伝資源研究センター上級研究員。農業への応用の観点から,海沿いや乾燥地,寒冷地など様々な環境に適応する野生アズキ類を幅広く研究している。 サイト内の関連記事を読むゲ

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