自然の多様性を科学として理解するために重要な貢献をしたのが自然物の体系化である[8]。その最初の試みとして挙げられるのがリンネが1735年に著したSystema Naturae『自然の体系』とされる[8]。自然の多様性に関連した体系化はリンネが最初であったわけではないが、リンネの著作をきっかけに体系化の問題が近代的な学問である分類学として扱われるようになったと言える[8][9]。リンネは生物を階層的に分類する仕組みを採用し[10]、自然研究の歴史における「体系的な分類学者 systematist」であるとされる[11]。リンネは体系だった統合精神を有しており[11]、あらゆる自然物の類似性を相対的に評価することを通じて分類・組織化することが体系化であると考えた[8]。またリンネは体系化を植物学における「アリアドネの糸」に喩えた[2]。植物についてのシノプシス化(synopsis、「神の創造