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ブックマーク / id.fnshr.info (9)

  • 中国外交部の報道官の「お返ししなければ失礼」発言の出典は『礼記』|Colorless Green Ideas

    中国外交部の報道官が米国の貿易制裁措置に関して「お返ししなければ失礼」といった件の中国語の原文は、“来而不往非礼也”であり、これは儒教の経典の1つ『礼記』に由来する。 “来而不往非礼也” 米国が中国への貿易制裁措置をとったことに対し、中国外交部の華春瑩報道官が2018年3月23日の記者会見で述べた言葉として、NHKが「お返しをしなければ失礼にあたる」というものを報じている [1] 。 この「お返しをしなければ失礼にあたる」の中国語の原文を見てみると、“来而不往非礼也”(来タリテ往(ゆ)カザレバ礼ニアラザルナリ)となっている。これは儒教の経典の1つである『礼記』を出典とする言葉だ。 『礼記』の曲礼篇には、以下のような文章が載っている。 礼尚往来。往而不来非礼也。来而不往亦非礼也。 (書き下し文:礼ハ往来ヲ尚(たつと)ブ。往(ゆ)キテ来タラザレバ礼ニアラザルナリ。来タリテ往(ゆ)カザレバ亦(ま

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    yamifuu 2018/03/24
  • 筑波大学よ、その「漢詩」は恥ずかしい|Colorless Green Ideas

    筑波大学モニュメントに含まれる銘鈑に記された「漢詩」は、とうてい漢詩と呼ぶことができないしろものである。 筑波大学モニュメントとは 筑波大学筑波キャンパス [1] 茨城県にある国立大学の筑波大学には、筑波大学モニュメントというものがある。筑波大学側としては、「学のアカデミックシンボルの一つとして、見る者全てに、学問に宿る崇高なる精神性と高揚感を与えるものになると期待」されるモニュメントなのだそうだ [2] 。 これは、2014年に幡谷祐一茨城県信用組合会長から寄贈されたもので、幡谷会長の作った「漢詩」が記された銘板が含まれている [3] 。これから詳しく説明することになるが、この「漢詩」は、とうてい漢詩と呼ぶことができないしろものである。一応は日文学や中国文学の教授陣もいる大学 [4] で、このような漢詩と呼ぶことができないしろものを「漢詩」と称した上で、「アカデミックシンボルの一つ」

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    yamifuu 2017/02/05
  • 参考文献表にそのままコピペ可能な文献情報を出力するウェブサービス|Colorless Green Ideas

    書籍を引用する場合は、OttoBibを使うことをおすすめする。書籍でなく、雑誌論文などの文献情報を整形して出力したければ、BibMeかCitefastを使うことをおすすめする。BibMeとCitefastは機能的にはほぼ同等である。インターフェースが好きな方を選べばよい [3] と思う。 OttoBib OttoBibは、文献情報を出力するウェブサービスの中で最もシンプルなものである。対応しているのは書籍のみである。雑誌に載った論文などには対応していない。 使い方は非常に簡単で、書籍のISBNを入力欄に入れるだけである。それだけで、MLA形式、APA形式、Chicago形式で、参考文献表にそのままコピペできる形にしてくれる。 BibMe BibMeでは、MLA形式、APA形式、Chicago形式、Turabian形式で文献情報を出力することができる。OttoBibに比べると、複雑な設定を行

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    yamifuu 2015/12/02
  • 最短の学術論文|Colorless Green Ideas

    はじめに 学術論文の価値はその長さで決まるわけではない。短い論文であっても価値があるものは少なくない。例えば、DNAが二重螺旋構造をしているというワトソンとクリックの1953年の論文 [1] は、たったの2ページしかない。この20世紀で最も重要な科学的発見を示した英語で書かれた論文の語数は、1000語に満たないのだ。これだけの短い論文であるが、この発見によってワトソンとクリックはノーベル医学・生理学賞を受賞することになった。 それでは、短い学術論文はどこまで短いのだろうか。 要約文が短い論文 学術論文には、普通、数十語から数百語の要約文(アブストラクト)を付す。だが、この要約文が非常に短い論文が存在する。 ベリーらによる2011年の量子論に関する論文 [2] の要約文は“Probably not”(たぶん、そうではない)という2単語しかない。 ベリーらによる論文の要約文はたったの2語しかな

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    yamifuu 2015/05/02
  • 平成27年度センター試験の倫理で問題のある棒グラフが出題|Colorless Green Ideas

    平成27年度のセンター試験の倫理で出題された棒グラフは、棒がゼロから始まっていない。これは棒グラフとして適切でないものである。 はじめに 2015年1月17日(土)に、平成27年度の大学入試センター試験の1日目が行われた。この日に出題された「倫理」の第1問の問4 [1] において、棒グラフが2つ示されている。この棒グラフは、棒がゼロから始まっておらず、40%から始まっている。これでは棒グラフとして不適切である。 問題があるグラフは2つあるのだが、そのうち1つを先に挙げておこう。 平成27年度センター試験の倫理の第1問問4図1の棒グラフ。棒が40から始まっており、棒グラフとして適切でない。 [2] 後に説明するように、棒グラフは棒をゼロから始めないと、分量を適切に表すことができない。よって、上に引用したグラフは、不適切なのである。 棒グラフはゼロから始める 棒グラフは、長さをもって量を示すグ

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    yamifuu 2015/01/18
  • ダメな統計学:目次|Colorless Green Ideas

    2017年1月20日追記:『ダメな統計学――悲惨なほど完全なる手引書』というが出版されることになった。このは、ここに掲載されているウェブ版の『ダメな統計学』に大幅に加筆したものだ。ウェブ版の『ダメな統計学』を読んで興味を持った方は、書籍となった『ダメな統計学』をぜひ読んでいただければと思う。書籍版の詳細については「『ダメな統計学――悲惨なほど完全なる手引書』の翻訳出版」という記事をご参照願いたい。 ここに公開する『ダメな統計学』は、アレックス・ラインハート (Alex Reinhart) 氏が書いたStatistics Done Wrongの全訳である。この文章は全部で13章から構成されている。詳しくは以下の目次を参照されたい。 はじめに データ分析入門 検定力と検定力の足りない統計 擬似反復:データを賢く選べ p値と基準率の誤り 有意であるかないかの違いが有意差でない場合 停止規則と

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    yamifuu 2014/12/17
  • 忍殺語形態素解析辞書「チャドー」がリリース|Colorless Green Ideas

    「ドーモ。自然言語処理屋=サン。形態素解析辞書チャドーです」オジギ終了後0.7秒後。ネオサイタマのドロップボックスにアップロードされた辞書のURLが示された。 「アイエエエエ! ケイタイソカイセキ!? ケイタイソカイセキナンデ!?」 小説『ニンジャスレイヤー』の日語訳 [1] では独特の言葉遣いが使われており、俗に「忍殺語」 [2] と呼ばれている。この忍殺語の形態素解析を行うための辞書「チャドー」のバージョン1.0.0が2014年5月10日公開された。今のところ、Dropboxを通じて配付されている。 かつてニンジャが横行していた時代、日の人々は文字を連ねるのみで、それを分かつことを知らなかった。古事記にもそう書いている。しかし、言葉の切れ目が分からないと実際不便である。このような状況に対して、平安時代の哲学剣士ミヤモト・マサシは、ジュージツの修行中に形態素解析という手法を発見した。

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    yamifuu 2014/05/11
  • 「無断引用」という表現はやめよう|Colorless Green Ideas

    他人の文章を自分の文章のように扱う研究上の不正は、「剽窃」または「盗用」と呼ぶのが正確であり、不正確で誤解を招く「無断引用」という表現を用いるのはやめるべきである。 「無断引用」という表現はよろしくない 小保方晴子氏が他者の文章を自分の論文に盗用したという事件 [1] があった。この事件の報道において「無断引用」という表現が各所で用いられているが、この表現は正確でなく誤解を招きやすいので、使うのはやめるべきだと思う。「無断引用」の代わりに、「剽窃(ひょうせつ)」か「盗用」と言ってほしいところだ [2] 。 引用という行為は、引用の作法を守っているかぎり、法的にも倫理的にも何ら問題のない行為である。そして、引用は基的に無断で行われる。わざわざ出典の著者の許可をとらないのである。つまり、無断で行われる引用は全く正常な行為であり、研究上の不正ではない。 研究上の不正になるのは、他人の文章を自分

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    yamifuu 2014/03/17
  • 大学院をやめました|Colorless Green Ideas

    はじめに 3月末をもって大学院の博士後期課程を退学することとなった。博論は結局未提出。これで俗にいう「博士課程単位取得満期退学」 [1] になる。 大学院はなかなか楽しかった。周りの人も良い人が多かったし、学術面以外にも色々と勉強になった。結構居心地の良い場所だった。そして、色んな人にお世話になった。この場所でもお礼申し上げたい。 学部4年、修士課程2年、博士後期課程4年 [2] と大学には10年も居続けた。理系 [3] の人は「博士後期課程に3年間ちゃんと在学して研究すれば、博士号なんて簡単に取れるでしょ」と思うかもしれない。私も実際にそのようなことを複数の人から言われた。だが、かなしいかな、日の人文系の大学院はそういう場所ではない。実際、大学院に10年居続けてようやく博士号をとるという例も少なくない。私のいた専攻もそんなかんじで、標準年限内に博士号をとる人の方がむしろ珍しいという状況

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    yamifuu 2013/03/31
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