「薄めてはいけなかったんだ」。キッズドアから8月、ミルクに関するアンケートが届き、福島県内の女性(31)は息をのんだ。シングルマザーで、8歳の長男と生後11カ月の次男を育てている。 ミルクは規定より2割ほど薄めて作ってきた。「アイスコーヒーや緑茶を薄めるのと似た感覚でした」。アンケートには「生活が苦しく、ミルクを薄めている」といった子育て世帯の声が紹介され、読んだ瞬間に赤ちゃんの健康に悪影響があると直感した。
「薄めてはいけなかったんだ」。キッズドアから8月、ミルクに関するアンケートが届き、福島県内の女性(31)は息をのんだ。シングルマザーで、8歳の長男と生後11カ月の次男を育てている。 ミルクは規定より2割ほど薄めて作ってきた。「アイスコーヒーや緑茶を薄めるのと似た感覚でした」。アンケートには「生活が苦しく、ミルクを薄めている」といった子育て世帯の声が紹介され、読んだ瞬間に赤ちゃんの健康に悪影響があると直感した。
立憲民主党の野田佳彦元首相(67)=衆院千葉4区=は29日、党代表選(9月7日告示、23日投開票)への立候補を表明した。千葉県習志野市で報道陣の取材に答えた。代表選への出馬表明は、枝野幸男前代表(60)に続いて2人目。野田氏は「熟慮してきたが、代表選にチャレンジする。再び首相を目指す決意を固めた」と述べた。 野田氏は、立候補に至った経緯について、党内の若手・中堅議員からの要請を踏まえたとした上で「有権者の声が大きかった。街頭に立つことが世論調査。声を受け止めないといけないと改めて思った」と訴えた。
文書は「確認書兼精算同意書」のタイトルで田島哲康社長宛て。現役の社員が原告弁護団に情報を寄せた。同社の担当者は取材に「(文書は)当社から従業員に説明を行った上で、内容に同意された従業員から提出いただいたものです」と回答した。 訴訟では、元作業員兼ドライバーの3人が、月約6万〜7万円の基本給のほか、売上額に応じた出来高払いの「業績給」などの手当が支払われていたが、賃金を抑えるための不当な制度だと主張。昨年8月の一審東京地裁立川支部の判決では、3人の職務内容には出来高払いが当てはまらないとして、未払い残業代計約950万円と、制裁に当たる「付加金」計約620万円の支払いを命じた。今月15日にあった控訴審判決でも、東京高裁が一審判決を支持し、サカイ側の控訴を棄却した。 弁護団によると、社側は今年4月中旬ごろ、「業績給」制度が適正だとする内容の動画を社員に見せる説明会を開き、文書を配布。「会社から任
岸田文雄首相が官邸で行った記者会見で、官邸側に指名されて質問した回数を本紙が集計したところ、報道機関によって大きな差があることが分かった。官邸の記者クラブ「内閣記者会」の常勤19社では、最も多く質問できた社と最も少なかった社の差は3倍以上あった。質問は官邸側に指名されなければできない。官邸側は質問回数に差をつけている理由を説明していないが、識者は「恣意(しい)的な差配や選別が行われている可能性がある」と指摘している。(金杉貴雄) 首相は2021年10月の政権発足以来、官邸エントランスでのぶら下がり取材や外国首脳との共同会見以外に、官邸の記者会見室での単独の会見を21回行っている。会見は通常、首相の冒頭発言に続き、内閣記者会の幹事社が代表して質問。続いて、質問を希望し挙手した記者から内閣広報官が指名する。
入管難民法改正案を審議している参院法務委員会で16日、日本維新の会の梅村みずほ氏が2021年に名古屋出入国在留管理局で死亡したスリランカ人女性のウィシュマ・サンダマリさん=当時(33)について「ハンガーストライキによる体調悪化によって亡くなったのかもしれない」と述べた。根拠の乏しい発言をする梅村氏に遺族支援者から反発が強まっている。
鉄道の駅のホームから時刻表が姿を消しつつある。西武鉄道では管内で3駅を残すだけとなった。今春、鉄道各社の多くが運賃を引き上げただけに、本紙「ニュースあなた発」には、読者から「運賃を値上げしてサービスを下げるのか」との不満の声が寄せられている。(須藤恵里) 鉄道の時刻表 1872(明治5)年、新橋—横浜間に日本で初めて鉄道が開業したときから駅に掲示していた。国の鉄道運輸規定では「鉄道ハ停車場ニ(中略)旅客列車ノ出発時刻表ノ摘要ヲ掲示スベシ」と駅での設置を義務付けている。「日本鉄道史 幕末・明治編」(中央公論新社)によると、時刻表通り規則正しく運行するために、鉄道開業に伴い西洋式の定時法を導入し、日本人の時間感覚を大きく変えたという。
衆院補選や統一地方選では、外国にルーツを持つ女性候補者がインターネット上や街頭で、ヘイトスピーチ(憎悪表現)を浴びせられた。衆院千葉5区補選で初当選した自民党の英利アルフィヤさん(34)は被害者の一人。両親の出身地を巡り、ウソや誹謗(ひぼう)中傷が飛び交った。英利さんは「多様な背景を持つ人の立候補をさまたげることにつながり、民主主義を脅かす。放置してはいけない」と訴える。(加藤豊大) 元国連職員の英利さんは、各国の人権侵害の事例や民主主義の状況の監視を担ってきた。「自由な民主主義は全ての人々が心理的・物理的安全を感じながら政治参加できるのが基盤。アジアの民主主義をリードすべき日本でこうしたことはあってはならない」。24日朝、駅頭での活動を終えると力を込めた。
優菜さんは、ペルーから来た非正規滞在者の両親の下、日本で生まれた。その後、母が定住資格を持つブラジル出身の日系3世の今の父と再婚した後も、母や兄とともに在留資格が与えられない。優菜さんは知らなかったが、小2の時に退去命令が出され、いつの間にか就職も自由な移動も禁じられる「仮放免」になっていた。
7月に行われた安倍晋三元首相の葬儀に陸上自衛隊の儀仗(ぎじょう)隊が参列したのは、戦後の首相経験者の家族葬では初めてだった。防衛省が本紙の取材に明らかにした。防衛省・自衛隊の弔意表明の一環として、安倍氏の遺族の意向を確認し、防衛相の指示で行ったと説明している。当時の防衛相は安倍氏の実弟の岸信夫氏だった。 政府がかかわった首相経験者の公的な葬儀は、1967年の吉田茂氏の国葬以降、2020年の中曽根康弘氏の内閣・自民党合同葬まで11回ある。すべて儀仗隊が参列した。安倍氏の家族葬のように、政府が関与しない首相経験者の私的な葬儀は個別に行われてきたが、儀仗隊参列は「確認できる範囲において、安倍氏以外はない」(同省陸上幕僚監部)という。 一方、防衛省の前身の防衛庁長官経験者を対象にした家族葬への参列は3例あったという。同省は「元防衛庁長官等の家族葬で、遺族の意向を踏まえ儀仗を実施した」と説明し
国会議員に月100万円支給される「文書通信交通滞在費」(文通費)を巡り、与野党は7日の協議会で、日割り支給への変更に合わせ、名称と目的を変更する法改正案をまとめた。4月中の法改正を目指す。文通費は議員の国会での活動を支えるための経費だが、今回の改正は議員の選挙活動などにも使われている実態を合法化する内容。識者からは、選挙などの政治活動に文通費を充てるのは目的外の支出で、横流しを正当化するものだとの批判が出ている。(井上峻輔) 文通費は現行の歳費法で「公の書類を発送し、公の性質を有する通信をなす等のため」と目的が定められている。しかし、多くの政党は使途を公表しておらず、各議員が仮に私的に使っていても分からないのが現状。関係者や一部政党の公開資料によると、議員が関連する政治団体への寄付や私設秘書の人件費に充てるなど、事実上、選挙活動に使っている例は多い。
東京電力福島第一原発事故から間もなく11年となる。帰還困難区域内に家を残す多くの人たちは、いまだ将来を見通せぬままだ。政府は昨年、避難指示解除が見通せなかった区域について、帰還を希望する人の自宅周辺に限り除染する新方針を示した。これまでの「全域除染」から後退した姿勢に、住民らは「帰ると決めないと除染をしてくれないのか」と怒りを隠さない。(片山夏子) 帰還困難区域の避難指示解除 政府は2021年8月、福島県7市町村に残る帰還困難区域について、戻って暮らしたい人の求めに応じて29年までに自宅や道路などを除染して部分的に避難指示を解除する方針を決めた。24年度から除染を始める計画だ。帰還を望まない人の家や土地の扱いは未定。区域内で優先的に除染を進めた「特定復興再生拠点区域」は、帰還困難区域の約8%にとどまる。
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