4月14日、自民党の元衆議院議員の故・野中広務氏のお別れの会が京都市で営まれ、与野党の政界関係者など、およそ3000人が別れを惜しみました。党の幹事長や官房長官などを歴任し、「政界の狙撃手」の異名でも呼ばれた野中氏ですが、みずからの戦争体験から一貫して反戦を訴え、弱者に対するまなざしを大切にする政治家としても知られました。生前、親交のあった政界関係者の証言をもとに、野中氏の実像に迫ります。 (政治部記者・根本幸太郎、川田浩気、NW9ディレクター・大藪謙介) 非情なる剛腕と、平和への道と ことし1月に亡くなった野中広務氏。 加藤紘一氏らが、森総理大臣の退陣を求めて内閣不信任決議案に同調しようとした、いわゆる「加藤の乱」で、党幹事長として、同調者の切り崩しにあたるなど、その「剛腕」に印象が残っている方も多いと思います。 「加藤の乱」でともに対応にあたった、自民党の古賀誠元幹事長は、「総理大臣に