<フランス国民議会選挙は、フランスの政党政治の衰退を決定的なものにし、フランスの有権者が持つ、政治エスタブリッシュメントに対する批判をこれ以上ない形で表現した。マクロンは、果たしてこれから何をもたらすのか> 6月18日に第二回目投票が行われたフランスの国民議会選挙は、事前の予想通り、マクロン大統領が結成した新党の「共和国前進(La République en marche!:正確には「前進する共和国」と訳すべきだが、新聞等の表記に従う)」と、その友党である中道の「民主運動」が圧勝した。といっても、事前の予想では8割の議席も獲得しうるとみられていたが、結果としては350議席と6割程度の議席となった。 しかし、「共和国前進」はマクロンが大統領選に出るために結成した新党で、一年前まではその存在すらなかった政党であり、マクロンが大統領選で当選した直後ですら、国民議会での議席を確保することが困難で、