駒澤大学の飯田泰之氏が興味深い事を言っている。曰く『「構造問題=様々な難問」程度の意味しか無いのだから,雇用問題に限らないが論説において「構造問題」が説明のキーになっていたら,その筆者の真意は「この問題は難しくてわかりません」だと考えて良い』そうだ(こら!たまには研究しろ!!)。なるほど、具体性が無く、何も言っていないのも同じ政策論議は良く見るので、この主張には共感はできる。 1. 構造的失業の中身 ただし構造問題を指摘する論者が、何も考えていないとは言い切れない。例えば雇用問題、特に失業率に限れば、中身を勘案するのは難しくない。サーチ理論的に高い賃金を求めて失業状態の人間がいるのかも知れ無いし、技術進歩の性質によって失業率があがったのかも知れない(山上(2011))。効率賃金仮説的に賃金を下げると労働生産性が低下する場合だってありえる。 2. マクロ経済政策が悪化をもたらすときもある 構