「差はどうやっても縮まらない。結局、正社員と非正規って、"身分格差"だったってことがよくわかりました」 こう嘆くのは昨年、非正規から正社員になった40歳の女性社員だ。 彼女は就職氷河期世代のいわゆる「やむなく非正規」。契約が途切れる度に転職を繰り返し、今の会社でやっと「正社員」への切符を得た。 ところが、“正社員並み”になったのは労働時間だけで、期待したような仕事を任されることもなければ、賃金格差が解消されることもなかったという。 先月、厚生労働省は、就職氷河期世代の人たちを正社員として雇った企業に対する助成制度を2017年度からスタートさせると発表した。 氷河期世代は、1990年代後半から2000年代前半に就職活動を行った現在35歳~44歳の人が該当する。35歳~44歳の非正規雇用者は393万人で、25歳~34歳(290万人)、45歳~54歳(387万人)よりも多い(労働力調査 2015
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