「種のまき方、生産技術や収穫の方法を学び、収穫量が増えました」「作物の生産計画の作成や市場での販売方法などを知り、工夫することで収入が増加しました」。モザンビーク北部ナンプラ州の農家たちから、こんな声が聞こえてきます。 JICAは2009年に、この地域でモザンビーク政府と共に、現場のニーズに合わせ、持続可能な農業ができる仕組みづくりを支える「プロサバンナ事業」の実施に合意しました。以来、この10年間で農作物の生産量が増え、農業収入が拡大するなど、農家たちの暮らしが大きく向上しています。 モザンビークはアフリカ大陸南部に位置し、国土は日本のおよそ2倍です。労働人口の約8割が農業に従事していますが、そのほとんどが小規模農業で技術も伝統的なものに限られ、生産性は高くありません。しかしプロサバンナ事業の支援対象としている北部地域は肥沃な土地が広がり、雨量に恵まれていることから、高い農業生産性向上の