現金給付は対象を限定3月28日夕刻の記者会見において、安倍総理大臣は、COVID-19ショックに対する家計への所得保障のあり方として現金給付方式で行うことを明言しつつ、「効果等を考えれば、そういうターゲットをある程度おいて、思い切った給付を行っていくべき」と述べました。つまり、無差別な一律給付を行うのではなく、給付対象者を限定して、重点的に給付を行うということを示した形です。 「ターゲット」を限定するのは実は難問たしかに、財源は無限ではないので、真に困窮した人に対して、その困窮度合いに応じて手厚い給付を行うのは、ひとつの理想型ではあります。ところが、どうやって給付対象者を限定していくのか、というのは、考えてみると、実はなかなかの難問となってきます。 その根本的な原因は、政府が現時点で持っている情報では、真に困窮している人を、過誤なく選別することはほぼ不可能であるという点にあります。もう少し