5月米雇用統計は予想外に改善 米労働省が6月5日に発表した5月分雇用統計は、事前予想を大きく上回る改善となり、コロナショックで急激に悪化した米国経済が、とりあえず底打ちしつつあることを裏付けるものとなった。それは、金融市場の景況感にも好影響を与えている。 非農業部門就業者数(季節調整済値)は前月比250万9,000人増加した。また、失業率は13.3%に改善した。事前の市場予想は就業者数が833万人減、失業率が19.5%だった。就業者の増加のうち娯楽や接客業界の雇用は、全体の改善分のおよそ半分を占めた。 失業率は2月の3.5%から、4月には14.7%にまで跳ね上がり、1948年の統計開始以来で最高値を記録していた。失業率は5月に13.3%と予想外に改善したが、依然として1930年代の大恐慌時以来となる歴史的高水準であることは変わらない。また、正社員を希望しながらパートタイムで働いている人など
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