ブックマーク / note.com/yuyu2000_0908 (6)

  • 鬼に金棒・虎に翼|末次由紀

    ガッチリと抱き抱えられていた夏の手から指が一が離されて、やっと違う季節の腕の中に迎えられた気がするこの頃。そう、秋です。 みなさんいかがお過ごしですか。 NHKの朝の連続テレビ小説「虎に翼」、終わってしまいましたね。 「カムカムエヴリバディ」から飛んで久しぶりに、毎日オンタイムじゃないけど大体その週のうちにその週のストーリーに追いつく、という視聴を続けていました。 『虎に翼』で感じた最初の印象は、「そこに言及するのか!」という見過ごされがちな要素をとても多く拾い上げたこと。 ◆寅子の生理が重いこと ◆学ぶ女子の傍で、進学せず嫁いできた花江が孤独を感じていたこと ◆法学部の教師・学友の「親切な差別性」を指摘したこと ◆華族令嬢涼子の付き人・玉ちゃんとの関係を大事なものと描写し続けたこと ◆父親の弱さを責めながらも受け止めたこと ◆弟の直明に「長男だからと全部背負わなくていい」と言ったこ

    鬼に金棒・虎に翼|末次由紀
  • 生きているのに死んでいる2時間半。人は言葉で生まれ変わる。|末次由紀

    「ドレスコードはピンクです。できる限り華やかなピンクの衣装でいらしてください」 そんなお達しを受けたのは5月。 三ヶ月かけて探したピンクのワンピースを身にまとい、出かけた先は都内のホテルのバンケットルーム。 友人の50回目の誕生会・・・ではなくて、生前葬の宴が催されました。 「人生披露宴という名の生前葬」 ババーーーーーーン!いやこれ披露宴そのもの・・・・・!!! 喪主(??)・・・いや今回人生に幕を下ろすご人である友人の布施美佳子さんは、華やかなるアパレル業界から面白み満載のおもちゃ業界を経て、今はカワイイ棺桶のプロデューサー。 遺影もめちゃめちゃオシャレ 布施美佳子さんのことを友人一同愛情を込めて「みけら」と呼んでいるのですが、わたしから見てみけらさんは高エネルギー才能界隈において『会いに行ける東の横綱』。(ちなみに『会いに行ける西の横綱』は岸田奈美さん) https://inst

    生きているのに死んでいる2時間半。人は言葉で生まれ変わる。|末次由紀
  • 「お腹の風邪」とか可愛い表現禁止の記録|末次由紀

    いろんなスマホのアルバムの機能に「○年前の今ごろ」として過去の写真がピックアップされることがあります。 今日ふと上がってきた写真は、5年前に描いたメモ漫画でした。 友人にしか見せてなかったものですが、自分が経験した後悔を親しい人に味わってほしくないという気持ちと「暇だと漫画書いてしまう」という性質の結晶。 せっかくなのでnoteにアップしてみます。 2017年2月の私は入院してたようです。 手元にあったノートとボールペンで書いたので、誤字脱字がきっとあります。すみません。 治りかけというゴールではなくここがスタートでした。この時からいっさい家に帰れずすぐ入院。入院期間は11日間。 なかなか下がらぬ熱、よくならない数値にずっと安静にしていましたが、6日目にはこの漫画を書いているので元気になってきたんだな、と言うことがわかります。 さすがにその時のちはやふるの連載は落とすかもしれない・・・とい

    「お腹の風邪」とか可愛い表現禁止の記録|末次由紀
  • 去年買ってよかったものと女性のパフォーマンスの話|末次由紀

    唐突ですが、去年買って人生が少し変わった品物を紹介します。 女性の方にまずお伝えしたいけど、男性にも読んでほしい。 世界の半分は女性の体を持ち、人間は女性しか今のところ産むことができないので、知ってて欲しいことがたくさんあります。 その品物、それはズバリ生理用品。 シンクロフィット https://www.sofy.jp/ja/products/syncrofit.html Nagiの吸水ショーツ https://nagi-jp.com です。 中学生で月経が始まり、それから30年近くたつのに、もうベテランというか大御所の域に達しているのに、まだ油断して服を経血で汚してしまうことがある自分。 学生の頃ももちろん変わらずうっかり者で、生理用品を持ち忘れてたり、ナプキンを替え忘れてたり、制服を汚してしまってカバンでおしりを隠しながら帰ることもありました。 家族が見てない早朝の洗面台で、冷たい水

    去年買ってよかったものと女性のパフォーマンスの話|末次由紀
  • 「鬼滅の刃」に焼かれる心が、深い愛で救われた話|末次由紀

    12月3日。その日は日中がソワソワしていました。「鬼滅の刃」23巻(最終巻)の発売前日で、書店はどこも「歴史的な品出し」を控え、良い意味で戦々恐々とし、朝刊五紙に広告が載るという情報も大きな話題に。 コロナ禍で痛む社会の中で、「鬼滅の刃」のあらゆることが明るく勢いのあるニュースとして駆け巡っていました。 私もジャンプ連載中から読んでいて、大好きな作品です。 でもどうしてか、漫画家だからか、「超記録的な売れ方をする大ヒット作品」の話題を家族にされるたびに「そこまで売れることができていない自分」を引き合いに出されているような気持ちになりました。 どういう時に物を作る人間が作れなくなるのか知っていますか。 「嫉妬」に囚われた時です。 素晴らしい作品が生まれ、それが大きく世界に愛され、一代ムーブメントが起こる。その度に、似たフィールドにいる人間は身を焼かれるような思いをします。「自分は何をやって

    「鬼滅の刃」に焼かれる心が、深い愛で救われた話|末次由紀
  • そこまで思ってないなら、なにも言うな|末次由紀

    拙作「ちはやふる」は3度映画化してもらった。その関係者試写会の後のパーティーで、出演の俳優さんたちと一緒に過ごしたことがある。 そこに子供達も連れて行って、広瀬すずさんと写真をとってもらった時に度肝を抜かれた。 当時小学校一年の長女よりもお顔が小さく、当時一歳だった四番目のWちゃんと同じくらいのサイズであった事実。 これが女優さんか。 と、その輝きが濃縮されたダイヤモンド感に衝撃を受けた。 そのパーティーに来てくれていた野村周平さんも、新田真剣佑さんも、上白石萌音さんも、森永悠希さんも、ヒョロくん(坂口涼太郎さん)もみんなうちの子供たちを可愛がってくれて、抱っこしてくれた写真が手元に残っている。 子供達に接する彼らは普通の人間、普通のお兄さんお姉さんだった。 抱っこしてくれてるのは野村周平さん きついことも辛いこともたくさんあるであろう芸能界。過剰すぎるスポットライトとジャッジを浴びる彼ら

    そこまで思ってないなら、なにも言うな|末次由紀
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