前回に引き続き日立製作所のITコンサルティング事業を取り上げる。今回はそれを推進してきた山口光雄・情報・通信グループCOOに聞いたコンサルティング事業戦略を一問一答形式でまとめた。 山口氏は経理部門(5年間)、日立総合計画研究所(20年間)、日立ヨーロッパ(4年間)を経て、5年前に情報・通信グループに移り、経営企画本部長、新規事業担当(セキュリティ、RFIDなど)COO、CSO(アライアンスやM&A担当)、そしてこの4月から再びCOOとなり、「コンサルティングとアウトソーシングを徹底的に強くする」役割を担うことになった。 ---ITベンダー各社がコンサルティング事業を強化し始めている。その背景には何があるのだろう。 山口 ユーザーの状況が変わり、IT業界の構造も変わった。ユーザーでは公共機関の民営化、企業は統合やグローバル化などを進めている。例えば、日立と同業他社の経理の方法は恐らく異なる