ぼくはずっとモノ書きはブログをすべきではないと思っていました。 文字を書くことを職業とする人間が、無償で文字を書いて自己表現するなんて、どこか理に反している。だったら書いたものを誌面に載せる、あるいは出版すればいい、そう思っていました。 だけど、そうも言っていられない事態が起こりました。 森達也著『A3』が講談社ノンフィクション賞を授賞することに対して、講談社に抗議を行ったのです。 ずっとオウム問題に取り組んで来られた弁護士の滝本太郎さん、宗教にお詳しいフォトジャーナリストの藤田庄市さんと連名で、講談社に「抗議書」を送付しました。2011年9月1日のことです。 それから2週間が過ぎました。 ですが、講談社からは誠意のある対応どころか、返答すらいただいておりません。 マスコミ各社の取材に対して「選考は公正を期しており、選考委員から『授賞相当の作品』と評価をいただいている」とコメントするに留ま