「小説読者の質は果たして落ちたのだろうか*1」について、少し考えることがあったのでメモしてみる。 佐藤亜紀の「この世からは小説を読むための最低限のリテラシーさえ失われてしまったらしい」という意見に対し、筆者は違和感を覚えるという*2。その理由として、「「昔」とか「かつて」が「上等」で、「現在」や「いま」が「劣等」であるという議論は、気をつけたほうがいい」からだとする。そして、メルヴィルは『白鯨』以降の作品で、同時代人に評価されなかったことや、ホーソンも当時の「センチメンタル・ノベル」に対し、うらみつらみを日記を書いているなど例に挙げ、昔から「エモい人」はいたのだと主張する。そして、いつの時代も「小説の質」は低いのだという。 これは、はなはだまずい書き方だと思う。これだと、あらかじめ「小説の質」なるものが存在しているかのような印象受けてしまう。だが、筆者はすぐ近くで、こうも言っている。すなわ
ページ最下部に先生からの連絡がありますので、履修・聴講を希望する方は 目を通してください。 1、主題と目標 2002年春学期では、日本近代史の近年の研究をとりあげ、参加者に報告してもらった。 現代の日本史研究では、各種の社会理論がベースとなっており、その学習も兼ねることとなった。こうした社会理論は、歴史研究のみならず、現代社会を読み解くうえでも重要なものである。そこで秋学期では、そうした社会理論の書籍をとりあげて、学習してゆきたいと考える。 とりあげる本は、政治、経済、文化、格差、環境、性別、民族、外国人、南北問題など、現代社会のさまざまな問題をあつかっている。また近年、社会学などで注目を集めているポストコロニアル論やカルチュラル・スタディーズなどの基本となっている書籍も多い。 こうした研究の特徴は、政治と文化の中間領域をあつかっている点にあるだろう。政治なら政治、文化なら文化のみを扱うの
絵の超初心者ド下手くそ人間が、20日間絵を描いて感じたこと わたしは、「文の人」だ。絵を描くのは大の苦手。 そんなわたしが、ひょんなことから絵を描き始めた。 そうしたらおもしろくなって約20日間、なにがしかを描きつづけている。 未知の領域での挑戦は、発見が多い。 また、ここまで絵を描けない人間の挑戦は、あまりネッ…
米Amazon.comは米国時間5月19日,オンライン・ユーザーの注文に応じて書籍を出力するプリント・オンデマンド(POD:Print-on-Demand)プログラムを発表した。出版社は,絶版本や希少本,あるいは新刊を,従来の出版手法より低コストで消費者に提供することができる。 同プログラムの開始に合わせて,Amazon.comが2005年に買収した米BookSurgeは,書籍スキャンとPOD対応デジタル・ファイル作成のサービスを行う。サービスは当初,期間限定の格安手数料で提供される。出版社は,スキャンした書籍を「Amazon」サイトの「Search Inside the Book(なか見!検索)」の対象に含めるかどうか選択できる。 AmazonユーザーがPODプログラムで注文すると,BookSurgeは書籍を出力し,1冊の本にして発送する。 なお,PODプログラムの書籍は,他の一般の書籍
タイトルは大仰だけど、いわゆるロジカルシンキング指南。ただし、そこらのロジシン本と一緒にするなかれ。「知的複眼思考法」は今まで読み散らしてきたロジシンもので最高に腑に落ちてくるスゴ本なり。 これまでのロジカルシンキング本は、定義と書き方の説明と例の紹介の集積にすぎない。曰く、「今なぜMECEか?」「MECEとは」「MECEの例、書き方」「MECEの実践」でオシマイ。 だから読んでもソレっぽい書き方はできるけれど、あくまで見た目。ロジカルシンキングから導出される「アウトプット」と同じ書式だけれど、ロジカルシンキングをしていない。 いっぽう、本書の第3章の「問いの立てかたと展開のしかた」では、MECEとなるための思考方法を説明してくれる。実は、優れたツリーの裏側に何十枚もの「デッサン」がある。書いちゃ捨て、拾っては直しのスクラップ&ビルドが必要なんだが、フツーの指南本はそこを省く。本書には「デ
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く