6月某日、東京・御茶ノ水の連合(日本労働組合総連合会)本部。神津里季生会長を山本一郎氏が訪ねた。労働者の関心が高まっている「社会保障」の諸問題について、連合の考え方や取り組みを聞くためだ。特別対談その1をお届けする。 山本一郎(以下、山本):いよいよ7月10日を投票日とする、今年の参議院選挙が始まります。選挙に向けて、改めて連合(日本労働組合総連合会)の政策パッケージを確認したのですが、すごくまともなことを主張してらっしゃいますよね。これが世の中にあまり知られていないのはもったいないと考え、今回、神津会長にお話をうかがおうと思ったんです。 神津 里季生(こうづ・ りきお) 1956年、東京生まれ。1979年、東京大学卒業後、新日本製鐵に入社。新日本製鐵労働組合連合会会長、日本基幹産業労働組合連合会委員長などを歴任。2013年から連合事務局長を経て、2015年、第7代連合会長に就任。(写真: