北朝鮮が今月、南北関係改善を利用して米国を対話に応じさせるよう幹部らに指示した。朝鮮労働党幹部だった脱北者が、党や政府機関幹部らを教育する資料の内容として明らかにした。核武装を維持し、米韓同盟に亀裂を入れ、韓国を警戒する北朝鮮の最近の戦略が浮き彫りになった。 資料は党や政府幹部を対象に随時開かれる講演会用。講演会は、党宣伝扇動部が主催し、幹部らを教育して党が描く政策を推進させるために行う。 元党幹部が明らかにした資料の内容によれば、北朝鮮は9日から韓国との間で始まった南北協議について「幻想を抱くな」と指示した。韓国の金大中(キムデジュン)、盧武鉉(ノムヒョン)両政権が進めた太陽政策については「我々をつぶす目的で、太陽で我々の服をはぎ取ろうとした」と説明。文在寅(ムンジェイン)政権についても「本質は吸収統一。米国と合同演習を行い、我々の核をなくそうとしている」と説明した。 そのうえで「政治、