ロシア・プーシキン美術館の学芸員(奥の2人)が見守る中、慎重に開封される「ジャンヌ・サマリーの肖像」=名古屋市東区輸送用の箱から取り出された「ジャンヌ・サマリーの肖像」。傷の有無などを、学芸員たちが慎重に確認した=20日午後、名古屋市東区の愛知県美術館、川津陽一撮影 【原知恵子】愛知県美術館(名古屋市東区)で開催中の「プーシキン美術館展 フランス絵画300年」(朝日新聞社など主催)で披露されている66作品は、すべて今回のためにモスクワから空・陸路計6千キロ以上を運ばれた。長旅の中で貴重な名画を傷つけないノウハウとは? 舞台裏をのぞいた。 4月20日午後、愛知県美術館の展示室の一角。「FRAGILE(壊れもの)」と書かれた約130センチの木箱の周りに、ロシア・プーシキン美術館から駆けつけた学芸員と県美術館の学芸員ら約10人が集まった。 箱の中身は、今回の目玉作品「ジャンヌ・サマリーの肖