仕事柄多くの方々とデジタル教材についてお話しする機会がありますが、評価の話をするときに、陥りがちな誤解のパターンがあります。 「お金をかけて教材を作るのだから、学習成果がでるのは当然だ。」 教材を使う前よりも使った後の方が学習成果が出るのは当たり前のように思えるかもしれません。確かに事前に知らなかった単語を想起できる率は事後の方があがります。しかし、評価目標を記憶ではなく、概念やスキルの獲得に置くと、統計的に有意差が出ないケースも多くあります。複雑で高度な内容の学習は時間がかかりますので、短時間の教材での学習では差がでにくいのです。 「ITを利用しているのだから、紙やテレビより学習成果がでるはずだ。」 最先端の情報機器を利用していることから、紙やテレビ番組などとメディア比較した場合、圧倒的な差が出そうなイメージがあるのだと思います。しかし、基本的に同じ視覚的刺激を提供する場合、メディアの違