前回は、教育の情報化で生じる懸念点を紹介しました。続いては、校務の情報化について見てみましょう。すでにある程度進んでいるようでが、課題となる部分は解決されないままでもあるように思えます。 校務の情報化における懸念点 校務の情報セキュリティは、基本的には一般の企業と大きな差はありません。しかし、学校の場合、取り扱っている内容が非常に重要なものとなるため、情報漏えいについてより注意するべきでしょう。校務で取り扱う情報としては、生徒の名簿など個人情報の塊であるものや、試験の情報など、人生に大きくかかわる可能性のある情報が大量に含まれています。 情報漏えいの原因は、不正アクセスやウイルスによるものという印象があります。ですが、「ISEN(教育ネットワーク情報セキュリティ推進委員会)」の2010年度の報告によると、学校や教育機関、関連組織で発生した、児童・生徒・教員などの個人情報を含む情報の漏えい事