米グーグル、米マイクロソフト(MS)、米IBM、NTT──そうそうたる企業が、新たな計算科学のパラダイム、量子コンピュータの世界に挑んでいる。 カナダのディーウエーブ・システムズ(D-Wave Systems)が2011年に量子コンピュータを商用化して以来、研究開発競争に火が付いた。グーグルとMSは独自の量子コンピュータの開発を表明。IBMは基礎研究の3つの柱として、人工知能やブロックチェーンと共に量子コンピュータを挙げている。 いくつかのIT企業は、開発した量子コンピュータをあえて開放し、ソフトウエア技術者に使ってもらうことで、開発コミュニティを拡大させている。IBMは2016年から量子コンピュータをインターネット経由で誰でも使えるようにし、ディーウエーブもドイツの自動車メーカー、フォルクスワーゲン(VW)のソフトウエア技術者向けにインターネット経由で量子コンピュータを使えるようにした。
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