ブックマーク / blog.livedoor.jp/garjyusaiga (13)

  • HIV検査と同意(書) : 感染症の病理学的考え方

    HIV検査と同意書に関して。 医療機関でHIV抗体検査を行う際に、人の承諾が必要である。梅毒、HBV、HCVは同意書を必要としないのに、何故、HIVのみ同意書が必要か。 以下、日医事新報, 2009を一部参照。 こちら。一部編集して記載。 東京地裁が平成15年5月28日に出した判決では、警視庁警察官採用試験に合格し、警視庁警察学校への入校手続きを終了して警視庁警察官に任用されてた原告が、同学校が任用後原告に無断でHIV抗体検査を行い、この結果が陽性であった原告に事実上辞職を強要した等の行為が違法であるとして、被告が東京都に対して、損害賠償を求めた。 採用後に従業員の同意なくHIV検査をすること自体、及び検査の結果が陽性であったことをもって退職勧奨をしたことが違法と判断され、440万円の損害賠償が認められた。 判決は、1) 血液検査の際にHIV検査をすることを人に明示していなかったと認

  • 感染症の病理学的考え方 : 輸入真菌症:ヒストプラズマ症

    yob
    yob 2011/04/08
  • 移植の病理:その2:移植の歴史 : 感染症の病理学的考え方

    移植病理の続き。病理と臨床:2008に特集を参考にした。 井藤久雄:臓器移植と病理。一部編集して記載。 1. 臓器移植の歴史 臓器移植の概念が、人類の歴史上にあらわれたのは、ギリシャ神話のキメラとされる。Wikipediaを参照参照。ラテン語ではキマエラ (Chimæra, Chimaera)、ヨーロッパ言語ではキメラ(Chimera)という。名前の意味は「牡山羊」である。一般的にはライオンの頭、山羊の胴体、蛇の尻尾を持つ姿で知られている。免疫学では、2個以上の胚に由来する細胞集団(キメラ胚)から発生した個体を指す。 1936年には世界初の死体腎臓移植(ウクライナ。患者は36時間後に死亡)、1954年に一卵性双生児間の腎移植に成功(米国)、1967年に世界初の心臓移植(南アフリカ。患者は18日目に死亡)などがある。 日の臓器移植の歴史で、避けて通れないものに「和田心臓移植」(1968年)

    移植の病理:その2:移植の歴史 : 感染症の病理学的考え方
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    yob 2011/03/24
  • 疥癬は昆虫ではなく、クモやサソリに近い : 感染症の病理学的考え方

    疥癬について、前回の続き。 ダニの一般的事項を紹介します。 疥癬は昆虫ではありません。幼虫期は足が6ですが、成虫では8になり、クモやサソリに近い動物です。 病原ダニ類図譜, 1990を参考にして記載。 節足動物Arthropodaは、古生代から三葉虫としてみられ、その後原始的な蝶形目Arachnidaが出現、デボン紀にはダニ目Acarinaに相当するものが派生したと考えられている。その数は5万種、日産は1,000種以上とされる。 ダニ類は、節足動物の中でも最も小さいもので、ほとんど0.1-3 mmの範囲である。外部形態からみると、頭・胸・腹部は袋状に融合して胴部となり、この前縁部に口器である顎体部を備える。その腹面中央に口下片、外側には一対の鋏角ならびに基節を含めて5節からなる触肢を持つ。 *口下片:宿主の皮膚を刺して自身を固定する。 *鋏角:餌を捕らえたり精包を付着して運ぶ。 *外

    疥癬は昆虫ではなく、クモやサソリに近い : 感染症の病理学的考え方
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    yob 2010/12/03
  • 感染症の病理学的考え方 : 疥癬の治療薬:γ-BHCは非保険適応である

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    yob 2010/12/03
  • 毒キノコにご用心 : 感染症の病理学的考え方

    毒キノコにについて。 こちら。 邦のきのこは1,500種ほどが記載されているが、その他依然として不明種が多く。きのこの同定は大変困難である。毒成分の研究も2,3のきのこを除いて不十分である。きのこ中毒が起きた場合、毒成分を検出して、処置することは現在行なわれておらず、中毒症状とべたきのこを同定し、それに基づく中毒に対する処置が行なわれているのが現状である。 ニガクリタケは主として胃腸障害を起こす毒キノコに分類されている:参考。 厚労省から報告された、キノコ類による年間中毒発生件数推移患者はこちら。平成21年は、患者数126名、死者はなかった。 札幌市保健所のホームーページを参考。同、野や山のキノコハンドブックはこちら。pdfが豊富にあり、それぞれ必要なキノコをダウンロードして一冊の冊子として無料配布しています。今回、問題となったクリタケ、ニガクリタケの見分け方はこちら。取り慣れている

    毒キノコにご用心 : 感染症の病理学的考え方
  • 感染症の病理学的考え方 : 今月の雑誌「JIM」は病理特集

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    yob 2010/08/12
  • 百日咳とワクチン、抗菌薬:治療、曝露後予防 : 感染症の病理学的考え方

    成人の百日咳、以前のブログの続き:過去記事。情報。 国内の検査会社での可能な抗体検査情報:SRL:注意すべきは、細菌凝集反応である。菌の産生する毒素(PT, FHA)に対する抗体をみている訳ではない。 大阪血清:百日咳菌凝集素価または百日咳菌抗体価(EIA 法)で測定。百日咳菌凝集素価はワクチン株(東浜株)より流行株(山口株)の抗体価が高ければ、百日咳の感染が疑われる。しかしあくまで推定。 三菱化学:細菌凝集反応のみでは無く、PT, FHA抗体も受託している。抗体陽性に関する解釈のコメントあり:こちら。 百日咳ワクチンは単独で接種するものでは無く、DTP三種混合ワクチンとして定期接種されています。D:ジフテリアdiphteria、T:破傷風tetanus、P:百日咳pertussis。そのうちPも以前は全菌体百日咳ワクチンwhole-cell  P (wP)でした。副作用などが生じたため、

    百日咳とワクチン、抗菌薬:治療、曝露後予防 : 感染症の病理学的考え方
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    yob 2010/07/21
  • 百日咳ワクチンの光と影 : 感染症の病理学的考え方

    外来で、百日咳の患者さんを診察しました。過去の予防接種実施の有無に関して確認した所、なんと IDWRに記載されたものを引用:1970 年代からDPT ワクチン、ことに百日咳ワクチンによるとされる脳症などの重篤な副反応発生が問題となり、1975 年2 月にDPT ワクチンは一時中止となった。接種開始年齢を引き上げるなどで同年4 月から再開されたが、接種率の低下は著しく、あるいは、DPT でなくDT の接種を行う地区も多く見られた。(百日咳は)その結果、1979 年には年間の届け出数が約13,000例、死亡者数が約20 〜30 例に増えた。 伝染病流行予測調査も参考:百日咳の予防接種は、1949(昭和24)年から不活化した菌体の百日咳ワクチンを用い接種が始められ、それを混合した百日咳ジフテリア混合ワクチン(DP二混)、更に百日咳ジフテリア破傷風混合ワクチン(DPT三混)というように使用されてき

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    yob 2010/06/29
  • 感染症の病理学的考え方 : シートン生誕150周年

  • 多剤耐性緑膿菌の国内救命例 : 感染症の病理学的考え方

    多剤耐性緑膿菌MDRPに感受性を有する抗菌薬コリスチンが認可されていない邦でのMDRP救命例を検索してみました。以下、感染症学雑誌に掲載されていた2例を紹介します。 論文は、19歳、女性。家族性の肺の嚢胞性線維症cystic fibrosisが基礎疾患としてあり、17歳頃より呼吸器感染症を繰り返し、頻回の抗菌薬治療を必要としていました。その後検出される緑膿菌はコリスチン、ポリミキシンBを除く薬剤は全て耐性となりました。肺移植を前提としていたため、短期間ではありますが、コリスチン(80mg x 3 iv)にて7日間の投与にて改善。その後は11ヶ月間で7回のコリスチン治療が奏功したという症例です。 2008, 5月号に投稿されていた論文では、54歳、女性。直腸原発の悪性リンパ腫と診断されました。化学療法開始後、好中球減少症が持続し、抗菌薬治療を行っていました。使用抗菌薬はトスフロキサシン(ニ

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    yob 2009/11/25
  • 病理診断の標準化と精度管理 : 感染症の病理学的考え方

    病理診断の標準化と精度管理について その病理診断が正しいかどうか、妥当かどうかは、重要な問題である。 病理診断の精度管理の困難さ 病理診断では数値・客観的データーを用いることは少なく、それぞれの病理医の知識と経験が診断の内容や正確さを規定している。 別の角度からすれば、病理診断の正確さを判定する基準がほとんど存在しないことが、診断の精度管理を難しくしている。 代表的な疾患であっても、細部に至っては不明で、解釈が曖昧な点が多く、人により解釈が異なる部分がある。また教科書では代表的な例、典型例しか提示されないため、実際に診断困難な例に症例に遭遇したときには、あまり役に立たないことが多い。病理診断で頻繁に取り扱う悪性腫瘍であっても、その診断基準の細部は曖昧であるため、更に変化に富む「感染症」「炎症性疾患」は、病理医の数の分だけ、解釈が異なることが予想される。 病理診断の精度の向上 上記、病理医間

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    yob 2009/11/24
  • 感染症の病理学的考え方 : Gram染色無しに感染症医療はあり得ない

    2009年11月06日07:09 カテゴリ細菌世間話 Gram染色無しに感染症医療はあり得ない 現在、小生は研修医向けの院内講義スライドを作製中です。内容は、Gram染色に基づいた抗菌薬選択、というタイトルですが、つくづくGram染色無しに感染症医療・診療はあり得ない事と実感します。 反面、Gram染色に関する否定的意見もありますが、現場の医師からすれば面倒くさい、手間ひまがかかる、というのが実感がと思われます。小生、ルーチンの外来中では、臨床検査技師さんにお願いして、染色して頂き、その後自身で検鏡・確認しています。 喀痰は見て(肉眼的に膿性かどうか)、嗅いで(嫌気性嗅がしないかどうか)、検鏡する事により、その品質管理が保持されます。肉眼分類で良く知られているものに、Miller & Jonesの分類があります。Purulent (膿性)かMucous (唾液状)で段階的に表示しており、よ

    yob
    yob 2009/11/06
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