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ブックマーク / id.fnshr.info (8)

  • 中国外交部の報道官の「お返ししなければ失礼」発言の出典は『礼記』|Colorless Green Ideas

    中国外交部の報道官が米国の貿易制裁措置に関して「お返ししなければ失礼」といった件の中国語の原文は、“来而不往非礼也”であり、これは儒教の経典の1つ『礼記』に由来する。 “来而不往非礼也” 米国が中国への貿易制裁措置をとったことに対し、中国外交部の華春瑩報道官が2018年3月23日の記者会見で述べた言葉として、NHKが「お返しをしなければ失礼にあたる」というものを報じている [1] 。 この「お返しをしなければ失礼にあたる」の中国語の原文を見てみると、“来而不往非礼也”(来タリテ往(ゆ)カザレバ礼ニアラザルナリ)となっている。これは儒教の経典の1つである『礼記』を出典とする言葉だ。 『礼記』の曲礼篇には、以下のような文章が載っている。 礼尚往来。往而不来非礼也。来而不往亦非礼也。 (書き下し文:礼ハ往来ヲ尚(たつと)ブ。往(ゆ)キテ来タラザレバ礼ニアラザルナリ。来タリテ往(ゆ)カザレバ亦(ま

    中国外交部の報道官の「お返ししなければ失礼」発言の出典は『礼記』|Colorless Green Ideas
  • 「元旦」で1月1日全体を指すことは別に誤りというわけではない|Colorless Green Ideas

    「元旦」は1月1日の朝を指し、1月1日全体を指すわけでないという説がある。しかし、用例を見ると、「元旦」で1月1日全体を指すことが誤りだとは言い切れないように思われる。 「元旦」=「1月1日の朝」説 「元旦」という言葉は1月1日の朝を指し、1月1日全体を指すわけではないと説明する人がいる。この説明に基づけば、「元旦の夜」というのは語義矛盾であり、「誤った」言い方になる。 しかし、私としては、この説に反対したい。「元旦」で1月1日全体を指すことは別に誤りというわけではないと思うのだ。実際、後に示すように、「元旦」で1月1日全体を指し示す事例はとてもたくさんある。一般の人だけでなく、太宰治や坂口安吾といったちゃんとした文章を書く小説家ですら、「元旦」を1月1日の朝に限定しておらず、むしろ全体を指すものとして使っている。 「元旦」=「1月1日の朝」説の事例 私からの反論を書く前に、まずは「元旦」

    「元旦」で1月1日全体を指すことは別に誤りというわけではない|Colorless Green Ideas
    yogasa
    yogasa 2018/01/02
    ネットが普及してマナー警察、誤用警察が増えたので意味が縮小したのかな?
  • 筑波大学よ、その「漢詩」は恥ずかしい|Colorless Green Ideas

    筑波大学モニュメントに含まれる銘鈑に記された「漢詩」は、とうてい漢詩と呼ぶことができないしろものである。 筑波大学モニュメントとは 筑波大学筑波キャンパス [1] 茨城県にある国立大学の筑波大学には、筑波大学モニュメントというものがある。筑波大学側としては、「学のアカデミックシンボルの一つとして、見る者全てに、学問に宿る崇高なる精神性と高揚感を与えるものになると期待」されるモニュメントなのだそうだ [2] 。 これは、2014年に幡谷祐一茨城県信用組合会長から寄贈されたもので、幡谷会長の作った「漢詩」が記された銘板が含まれている [3] 。これから詳しく説明することになるが、この「漢詩」は、とうてい漢詩と呼ぶことができないしろものである。一応は日文学や中国文学の教授陣もいる大学 [4] で、このような漢詩と呼ぶことができないしろものを「漢詩」と称した上で、「アカデミックシンボルの一つ」

    筑波大学よ、その「漢詩」は恥ずかしい|Colorless Green Ideas
  • Excelのダメなグラフでウソをつく法|Colorless Green Ideas

    Excel のグラフで事実を誇張したい場合、3Dグラフを使うと便利だ。というわけで、普通の棒グラフでなく、3D棒グラフを作る。 合格者数の推移を3D棒グラフにしたもの [1] グラフを描く視点を変える この段階だと、まだ「圧倒的な」感じはしない。だが、グラフを描く視点を変えれば、「圧倒的な合格力」を見せつけることができる。グラフを描く視点を変えるには、グラフ上で右クリックをしてメニューを出し、「3-D 回転…」を選ぶ。 「3-D回転…」というメニューからグラフを描く視点を変えることができる。 そうすると、次のような画面が出てくる。この画面の数値をいじることで、グラフの描かれ方が変わる。 数値を変えることで、グラフを描く視点を変え、別の印象を与えることができる。 まずは、「軸の直交」というチェックを外す。そうすると、次のような形のグラフになる。 「軸の直交」というチェックを外したあとの3D棒

    Excelのダメなグラフでウソをつく法|Colorless Green Ideas
  • 平成27年度センター試験の倫理で問題のある棒グラフが出題|Colorless Green Ideas

    平成27年度のセンター試験の倫理で出題された棒グラフは、棒がゼロから始まっていない。これは棒グラフとして適切でないものである。 はじめに 2015年1月17日(土)に、平成27年度の大学入試センター試験の1日目が行われた。この日に出題された「倫理」の第1問の問4 [1] において、棒グラフが2つ示されている。この棒グラフは、棒がゼロから始まっておらず、40%から始まっている。これでは棒グラフとして不適切である。 問題があるグラフは2つあるのだが、そのうち1つを先に挙げておこう。 平成27年度センター試験の倫理の第1問問4図1の棒グラフ。棒が40から始まっており、棒グラフとして適切でない。 [2] 後に説明するように、棒グラフは棒をゼロから始めないと、分量を適切に表すことができない。よって、上に引用したグラフは、不適切なのである。 棒グラフはゼロから始める 棒グラフは、長さをもって量を示すグ

    平成27年度センター試験の倫理で問題のある棒グラフが出題|Colorless Green Ideas
    yogasa
    yogasa 2015/01/18
  • 「無断引用」という表現はやめよう|Colorless Green Ideas

    他人の文章を自分の文章のように扱う研究上の不正は、「剽窃」または「盗用」と呼ぶのが正確であり、不正確で誤解を招く「無断引用」という表現を用いるのはやめるべきである。 「無断引用」という表現はよろしくない 小保方晴子氏が他者の文章を自分の論文に盗用したという事件 [1] があった。この事件の報道において「無断引用」という表現が各所で用いられているが、この表現は正確でなく誤解を招きやすいので、使うのはやめるべきだと思う。「無断引用」の代わりに、「剽窃(ひょうせつ)」か「盗用」と言ってほしいところだ [2] 。 引用という行為は、引用の作法を守っているかぎり、法的にも倫理的にも何ら問題のない行為である。そして、引用は基的に無断で行われる。わざわざ出典の著者の許可をとらないのである。つまり、無断で行われる引用は全く正常な行為であり、研究上の不正ではない。 研究上の不正になるのは、他人の文章を自分

    「無断引用」という表現はやめよう|Colorless Green Ideas
    yogasa
    yogasa 2014/03/17
    剽窃という単語の認知度が低すぎる気がする
  • LaTeXでの箇条書き作成は easylist パッケージが便利|Colorless Green Ideas

    LaTeXで箇条書きなどのリストが簡単に作れる easylist というパッケージの使い方について紹介する。特に箇条書きを多用する状況でこのパッケージは威力を発揮する。 easylistパッケージで箇条書きを簡単に LaTeXで箇条書きを作りたい場合、easylist パッケージが非常に便利だ。このパッケージを使うと、非常に簡単に箇条書きを記述することができる。特に、箇条書きの中に箇条書きが埋め込まれているような複雑な場合において、この easylist パッケージは強い味方になる。 LaTeXに最初から組み込まれている itemize や enumerate といった環境でも箇条書きを記述することはできるが、これらの環境の記述は複雑になりがちだ。easylist パッケージは itemize や enumerate といった環境よりずっと単純に記述できるのだ。 easylist パッケー

    yogasa
    yogasa 2014/01/05
  • 注文の多い料理店―院生編|Colorless Green Ideas

    キャンパスの外れをさまよっていた院生が見つけた研究室。そこには「当研究室は貢献の多い研究室ですからどうかそこはご承知ください」という文言。この研究室は一体? 文 二人の若い院生が、いっぱしの研究者きどりで、キャンパスの奥深くの、人気の少ないとこを、こんなことをいいながら、あるいておりました。 「ぜんたい、ここらの研究室はけしからんね。研究費もろくにもってやしない。なんでも構わないから、金の心配なしに、実験をやってみたいもんだなあ。」 「実験に使ったマウスをガスバーナーで焼いて、大学生協で買ってきた焼き肉のタレをつけてべたら、ずいぶん痛快だろうねえ。かりかりと焼けて、それからぐいっとビールを飲めるだろうねえ。」 それはキャンパスのだいぶ奥でした。案内してきた万年助手も、ちょっとまごついて、どこかへ行ってしまったくらいの奥でした。 風がどうと吹いてきて、草はざわざわ、木の葉はかさかさ、木は

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