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ブックマーク / satoshi.blogs.com (9)

  • 日本のケータイが「ガラパゴス化」した本当の理由

    「ガラパゴス」という言葉が今年の流行語大賞の候補に選ばれたということを聞いていたので、密かに受賞しないかと期待していたのだが、残念ながら大賞は逃したようだ(もし大賞に選ばれていたら、私が受賞することになったのかどうかの疑問はこれで解けずに終わってしまった)。しかし、この言葉をずいぶん前から使っている私としては、この言葉が一人歩きしているようでなんとも言えない気持ちなのでひと言。 まず最初に断っておくと、私が2001年のCTIA(米国の携帯電話業界で一番大きなカンファレンス)のスピーチでこの言葉を使った時は、単に日という「単一民族で、国民の大半の生活レベルが同じで、家電とか携帯電話のようなガジェットに流れるお金が比較的多い」という特殊な環境で、iモードを中心に「ケータイ・ライフスタイル」が異常なスピードで進化をとげていることを表して、「ガラパゴス現象」と呼んだだけのこと。決してネガティブな

    yoinak
    yoinak 2010/12/31
  • 「なぜAppleはiPadにFlashを載せるべきではない」のか

    気がついた人も多いと思うが、iPadのアナウンスメントであっさりと無視されたのがAdobeのFlash。私は意図的(=「Flashなんか重要じゃない」というメッセージ)と読んだが、皆さんはどうだろうか。 iPhoneがFlashをサポートしていないことに対するAdobeを含めたさまざまな方面からの批判を考えれば、「the best way to experience the web (最高のウェブ環境)」を売り文句のiPadが、これだけ広く使われているFlashをサポートしないというのはおかしな話だ。 不思議に思う人も多いかもしれないが、自分をAppleの経営陣の立場に置いて良く考えてみれば答えは明確になる。 Appleという会社は、昔からさまざまなクリエーターたち(アーティスト、ミュージシャン、ウェブ・デザイナー、etc.)を魅力的で便利なパソコンやツールで味方につけ、彼らの作品を消費者

    yoinak
    yoinak 2010/02/02
  • GoogleはなぜAndroidやChrome OSを無料で配布するのか?

    先週「Androidと家電」というタイトルで講演をさせていただいた私だが、そのプレゼンのキーポイントは、「なぜGoogleAndroidを無料で配布するのか?」。それを私なりに説明するための資料として作ったスライドが以下の二枚。 まずこれは、MicrosoftとIntelがパソコン・ビジネスを育てるためにした「コモディティ戦略」を図式化したもの。IntelとMicrosoftで協力してCPUとOSを部品化・規格化することにより、誰でもパソコンを作れる様にしたのがそれ。これにより、パソコン・ビジネスへの参入障壁が減り、パソコン・メーカーが乱立。差別化がしにくい部分(つまりIntelとMicrosoftがほぼ独占的に提供するCPUとOS以外の部分)で激しいコスト競争が起こり、パソコンのコモディティ化が一気に進んだのは皆さんの記憶にも新しいはず。 特筆すべきなのは、MicrosoftもInte

    GoogleはなぜAndroidやChrome OSを無料で配布するのか?
    yoinak
    yoinak 2009/12/07
  • Life is beautiful: 優秀なナースがいるとシステムがなかなか改善されないという話

    「Why hospitals don't learn from failures(なぜ病院は失敗から学ばないのか)」という論文を読んでなるほどと思う部分があったので、ここにメモ代わりに書いておく。 この論文の筆者(TuckerとEdmondson)は、医療ミスがなかなか減らない原因を探るために、全米の10の病院を長期間に渡って調査・研究したのだが、その結果判明したのは、「システムの改善」という観点からは、ナースの優秀さと勤勉さが逆効果になっているという皮肉な話。 「優秀なナース」の定義はどこでも同じで、「目の前の患者が必要としているものを、あらゆる障害を乗り越えていち早く提供する」こと。取り替えるべきシーツが不足していれば別の階に走って行って調達してくるし、新米のナースのミスにはいちいち噛み付くこともなくそのミスを取り繕う。そんなナースたちにとっては、その手の「不具合」や「障害」は避けられ

  • Life is beautiful: 「便利になるとストレスが上昇する」という不思議なジレンマ

    週末の夕方。東京都内の広告会社で営業を担当する佐野裕美子さん(23)=仮名=は、仕事を終えると気の合う友人2、3人に携帯メールを送る。 「いま何してる?」 送り終わると、すぐに返信確認。1分、2分、3分…何度も操作を繰り返す。返事が来たら事に誘う。5分も返事が来なければイライラする。「早く決めたいから、すぐ返信がほしい。自分が待てなくて嫌な思いをしているので、わたしはいつも即レス(即答)です」 【【溶けゆく日人】快適の代償(1) 待てない人々 数分間でイライラ (1/4ページ) - MSN産経ニュースより引用】 これと全く同じことが、アメリカBlackberryを持つビジネスマンにも起こっている。私も3年ほど前にしばらく持ち歩いていたのだが、あまりにもイライラするので持つのをやめてしまった。 Blackberryを持つと会社のメールに24時間いつでもどこでもアクセスできるようになる。

  • Life is beautiful: プレゼン初心者が覚えておくべき3つのポイント

    プレゼンの初心者にありがちな失敗は、 ・自分の未熟なプレゼンのテクニックを気にしすぎてあがってしまう ・情報は多い方が良いと勘違いして、スライドをたくさんの文字で埋め尽くしてしまう ・その結果、観客に話しかけるのではなく、観客に背中を見せてスライドを読んでしまう ・結局何が言いたいのか全く伝わって来ない など。今日はそんな人に覚えてほしい三つのポイント。 1. 観客は「未熟なプレゼン」には寛大だが、「何を伝えたいのか分からないプレゼン」には厳しい 「自分はプレゼンが不得意」と思い込んでいる(もしくは悩んでいる)人はたくさんいると思うが、そんな人がまず覚えておくべきことは、観客が「未熟なプレゼン」にはけっこう寛大であること。小中学生ならいざしらず、社会に出てから「プレゼンターの未熟さ」笑う人はまずいないので、心配しなくても良い。逆に、観客が許してくれないのは「何を伝えたいのかが分からないプレ

  • Life is beautiful: 「人生のやり直しに寛容な社会作りエントリー」に対するコメントに答えてみる

    先日の、「安倍総理への提案:『人生のやり直し』に寛容な社会作りをしませんか?」というエントリーに対してたくさんのコメントや質問をいただいたので、あえて私の意見に否定的なものも含めて、いくつか代表的なものに答えてみる。 ・日がダメでアメリカが良くて、という思考はもうやめませんか? これは大きな誤解。私も「日がダメでアメリカが良い(もしくはその反対)」という一方的な見方は大きらいである。日アメリカにも良いところ悪いところがたくさんある。ここであげた「人生のやり直しやすさ」は、私がアメリカの方が良いと考えているものの一つでしかない。 ・見方はいい。ただ、事例がいかにもでどうも。 ・レアケースを凡例の様に言い立てるのはなあ……。 レアケースではない。実際にここに挙げた例のようなキャリアを持った人たちがゴロゴロしているのが米国。日のように「一流大学を卒業して、一流企業に就職し、そのまま一生

  • Life is beautiful: 安倍総理への提案:「人生のやり直し」に寛容な社会作りをしませんか?

    米国で暮らし始めてもう17年になるが、つくづく感じるのは、ここが「人生のやり直し」にとても寛容な社会だということ。受かった大学や最初に就職した企業で人生が大きく左右されてしまう日とは著しく異なる。 私の知っている限りでも、さまざまな「人生のやり直し」をした人たちがいる。 ・高校を中退してロックバンドを作り、キーボード演奏者としてそれなりに成功をおさめるが20代の半ばにグループは解散。勉強し直して音大に入り、そこでピアノを格的に勉強し、今はピアノの先生。 ・大学卒業後、IBMでプログラマーとして5年ほど働くが、出産と同時に専業主婦に。子供が大きくなったので、今度は大学院で最新のコンピューターサイエンスを勉強しなおし、そこからベンチャー企業に就職。 ・大学時代にはフットボールの選手をしており、プロからも声がかかるが、選手としての寿命のことを考えて、建築業界に就職。何回か転職をするがなかなか

  • テレビ番組の低俗化に関する一考察

    最近のテレビは面白くない・テレビ番組の低俗化が一層進んでいる・民放は視聴者を馬鹿にしたような番組しか作らない・最近の若い人たちはもうテレビは見ない、などの声は何年も前から聞く。その割になぜテレビ局のビジネスモデルが破綻しないのか、なぜ民放のプロデューサーたちが高給をもらい続けることができるのかが私には不思議でしょうがないが、そこはあまりにも奥が深い話なのでひとまず置いておいて、まずは「(視聴者が必ずしも望んでいないのに)なぜテレビ番組の低俗化が進んでしまうのか?」とう部分にフォーカスを当てて、一つづつ疑問を解消していきたいと思う。 私は「なぜテレビ番組の低俗化が進んでしまうのか?」という疑問に対する答えは、マクドナルドに代表される「ジャンクフード・ビジネスモデル」にあると思う。「ジャンクフード・ビジネスモデル」とは、慢性的な料不足にあった原始の時代から人間のDNAに刻み込まれた「とりあえ

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