国際大学GLOCOMを中心として、「仮想世界の統治および制度の可能性に関する研究会」というのを主宰していて、そこで去年の4月から仮想世界について月1のペースで研究会を開いている。今のところ、表にでているものとしては、昨年の夏に宮台真司さんをよんで講演をしてもらったくらいであるが、そろそろ内部で議論もできつつあり、本格的に始動しようかというところだ。 去年1年の仮想世界研究の話題といえば、セカンドライフではじまり、電脳コイルで終わったといっていいだろう。そこで、この流れを総括し、いくつかのエントリーをシリーズで書いていこうと思う。 セカンドライフは、仮想世界という言葉を日本で一気に広めることに貢献した。そのセカンドライフの開発会社であるLinden Labの創設者達が参照していた1冊の本がある。1992年にニール・スティーブンソンが書いたSF「スノウ・クラッシュ」である。この本は、サーバーパ