ステージ上でギターを鳴らし、「これは君の人生だ/どこへだって行ける(this is your life, you can go anywhere)」と歌うティーンエイジャーに対して、年長者が取れる態度はいくつかある。まずはその短絡さをたしなめること。人生の選択肢は限定されており、無限の可能性などありえないのだから、ものごとの判断は現実的かつ慎重であるべきだとアドバイスする方法である。しかしこれはいかにも退屈だ。十代が短絡的なのは当たり前で、それゆえに失敗するものだし、ある局面では、前へ進むために一度失敗しなくてはならない場合もある。かといって、かかるメッセージを信じていないにもかかわらず、ものわかりのいい大人を演じて「君はどこへだって行けるね」とうわべだけの同意を見せる姿勢はさらに耐えがたい。それは不誠実だし、子どもをばかにしている。では、十代の真ん中で夢を見る思春期の少年少女を描いた『シ
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