重松 僕は1981年、18歳で山口から東京に出てきました。だから本当に70年代の後半あたりから80年代というのは、青春のリアルタイムで音楽を聞いてきた世代です。1985年に大学卒業して、一度出版社に入ったんですけど1年足らずで辞めちゃって、そこからフリーライターになって。 田家 会社員時代そんなに短かったんだ! 重松 田家秀樹になりたいと思ってたから(笑)。 田家 重松さんの小説の読者は何百万人もいらっしゃるんでしょうけれど、音楽ライターをやってたっていうのは、みなさんどのくらい認識されてるんですか? 重松 その頃の僕はペンネーム使ってなかったから「重松清」で結構出てるんですよ。アルフィーの10万人コンサートの仕事も重松清で書いてるし。 田家 うそお! あのときいたの? 重松 いたのいたの! 田家 重松さんいたんだ…。 重松 さっき、田家さんが70年代の終わりから80年代にかけてラジオの深