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ブックマーク / blog.goo.ne.jp/idconsult (12)

  • HPVワクチン 接種後体調変化の報道 と その周辺 2016年3月 - 感染症診療の原則

    2種類あるHPVワクチン接種「の後」におきた体調の変化について、各自治体が調査をしていますが、だいたい結果は同じような内容です。 情報の精度(正確さや質)を高めるためには、「ざっくりきいてみました!」「アンケートくばってみました」ではなくて1ランク上の調査が必要です。さらに、もっと分母の大きな集団を長期間観察する研究も必要です。実際には多数にヒアリングなんてできませんので、もともと予防接種や医療の国民あるいは保険加入者のデータベースにアクセスのある人(国)にしか出せなかったりします。 そもそも2種類あるのに、「子宮頸がんワクチン」といっしょくたに(存在しないワクチンを想定して)質問をしていいのか?というあたりに自治体も真実追求系の方も疑問がなさそうなのが不思議です。 このワクチンを抹殺したいひとたちのロジックにあえてのっているのか、そもそももう"ワクチンそのもの"を原因とは考えていないとい

    HPVワクチン 接種後体調変化の報道 と その周辺 2016年3月 - 感染症診療の原則
  • 消えたペニシリン - 感染症診療の原則

    発見されたのは1928年。つい最近。 (14年後の2028年で100周年) 参考: A Happy Accident: Fleming’s Penicillin Pfizer 「世界を変えたカビ」 抗菌薬が広く使えるようになるまで、感染症でバタバタ人が死ぬような日常もあったわけですが、、新薬開発と耐性菌とのいたちごっこのこの時代に、「今でも安心してペニシリンでいける」感染症もあります。 それは東京や大阪でブレイク中の梅毒。 先進国でも世界でも「ベンザチンペニシリンの筋注」が第一選択薬です。 早期の治療で1回ですみますし、 内服では4週間 しかし、日にはありません。 正確には、あったけど消えた、わけです。 新薬がなかなか入ってこないため患者さんが困るような現象について、ドラッグラグといわれますが、そんなスゴいあったらしいお薬!ではなくて、基的なものがない、というあたり特別な悲哀が伴います

    消えたペニシリン - 感染症診療の原則
    yomik
    yomik 2014/01/26
  • 清拭車とルンバ と その周辺 - 感染症診療の原則

    セレウス菌のことがニュースになっていたので「キレイ」の話をもうひとつ。 関連のアウトブレイク事例や研究はたくさんあるのですが、そこで「清拭車」という言葉がでてきます。 いえ、車ではありません。水をいれてスイッチオンすると、高温蒸気がでて、いれて置いたタオルが程よい温度になる、というものです。 したに車輪がついて可動式なので車と書くのだとおもいますが、ルンバのようなものではございません。 清拭(ベッドバス、ともいうのでナースの略語はBBだったりします)、はタオルなどで患者さんの体をふくことをいうのですが、基はお風呂やシャワーであり、それが疾患や治療、機能制約上できない人をナースやヘルパー、あるいはご人が「蒸しタオル」で拭くわけです。 暖かい湿ったタオルが必要になるわけですが、患者さんのところにいくときに、清拭車からタオルを数とってもっていくわけです。 使い終わったタオルは使用済み袋やB

    清拭車とルンバ と その周辺 - 感染症診療の原則
    yomik
    yomik 2013/08/23
    紫外線を照射し、アルコールを吹き付けながらぐるぐる動き回るルンバ。欲しいかも。
  • どこに消えたのMMRワクチン - 感染症診療の原則

    昔は日にもMMRワクチンがあったのですが、ムンプスでの髄膜炎が問題となって、MMR-M=MRとなりました。 現在、世界には水痘ワクチンを加えた4種混合のMMRVワクチンもあります。 ムンプスが定期ワクチンからはずれたため、ムンプスは日ではエンデミックであり、これほど補聴器が売れるのはこのためじゃないかという話まできこえてきます。 MMRワクチンのことを考えるためにはまずこの資料を読む必要があります。 「おたふくかぜワクチンに関するファクトシート (平成22年7月7日版)」 http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000bx23-att/2r9852000000bybc.pdf (7ページン記載) "2009 年時点、世界 118 ヵ国で麻疹・風疹・おたふくかぜ混合(MMR)生ワクチンなどの定期接種が行なわれる様になり、ほとんどの国で 2 回接

    どこに消えたのMMRワクチン - 感染症診療の原則
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    yomik 2013/07/02
  • 歴史に残る暴言 もしくは 救いの言葉か - 感染症診療の原則

    17日にCRSの当事者の人たちが厚生労働大臣あての文書を結核感染症課の人に渡したということはすでに報じられていましたが、17日の時点では大臣コメントはありませんでした。 そして、18日のぶらさがり会見では、すごいお言葉が! 「風疹はまだ1万人」 インタビュー動画はこちらでみることができます。 「ことしの風疹患者数、1万102人に 厚労相は財政支援に否定的」 お金もないしブツもない。 めちゃくちゃですね。そもそも感染症がなんだかわかってないみたいですね。ふざけんなーばかやろー的な反応をみた18日でした。 もちろん、大臣の意見は担当部署からレク後にきまってますから、行政担当部署のご意見ということかもしれませんが。 怖い国ですね。同じ省庁内では少子化対策とかいってんですよね? いや、まてよ。 これは「わざと」いったのではないか?とニュース深読みのさらに深読みをしてみました。 不作為責任で国をうっ

    歴史に残る暴言 もしくは 救いの言葉か - 感染症診療の原則
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    yomik 2013/06/19
  • 乳製品 と その周辺 - 感染症診療の原則

    コンビニでお寿司やお刺身が買え、安全にべることができるコールドチェーン(温度を保ったまま輸送できるシステム)が整っている日海外の感染症専門家をコンビニにつれていくとびっくりするのがまずこの生鮮品含めた選択肢の多さ。 あとはマスクの多様さ(苦笑)。 「日人は当にマスクが好きなんですねえ・・・」 ごにょごにょ・・・・この話はまた別の機会に。 「おにぎり と その周辺」 で書きましたが、「安全」も、温度管理を可能にする電気や設備があるから、であります。電気は大切。 なので、「停電」によって適温が保たれなくなると、感染制御ができなくなって中毒などの事故がおこります。 最近の保護者は、子どものお弁当に、スーパーなどでもらった保冷剤をいれたり、凍らせたペットボトルなどを保冷剤がわりにしたりと、いろいろな工夫をしています(日の親御さん、すごい)。 温度管理がうまくいかなくてブドウ球菌→

    乳製品 と その周辺 - 感染症診療の原則
    yomik
    yomik 2013/05/14
  • 「イギリスに行き、帰りに上海に寄りました」 - 感染症診療の原則

    とある診察室。 今日はどうされましたか? 「熱が38度あってかぜっぽいです。海外からもどったばかりなので、保健所に聞いたらこちを受診しなさいといわれました」 お年と職業は?今回は海外はどちらに行かれたんで 「27歳、外資系サラリーマンです。出張でまず社のあるロンドンに行き、そのあと上海でアジア地域の会議に出てもどってきました。 エミレーツ航空の機内で、となりにいたアラブ系の人がずっと咳をしていて、マスクをしなくていやだなあと思っていました。最近いろいろ流行っているところにいっちゃったし。だいじょうぶですかねえ。」 どれくらい滞在されましたか? 「ロンドンには6日、上海には4日滞在しました。3日前にもどりました」 他に気になる症状はありましたか? ノドがいたいとか。 「昨日から蕁麻疹がでてます。上海でたべたものがわるかったですかね」 手足にぼつぼつ・・・。胸のおとはきれいですねえ。でででで

    「イギリスに行き、帰りに上海に寄りました」 - 感染症診療の原則
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    yomik 2013/04/30
  • 風疹対策 誰が何にとりくんでいるか(とりくんでいないか) 4月13日(土)9:00 - 感染症診療の原則

    今回のクロノロジーを作成しています。 アウトブレイクなどの事件の際、たくさんのプレーヤーやステークホルダーがいるわけですが、 どこが何をした、しなかったということは、今後に向けての報告書を作成する時に重要な情報です。 これは、以前、危機管理の研究班から翻訳を依頼された、SARS流行当時のカナダの検査機関ネットワークの振り返り資料を見て強くそう思ったことです。 縦に時間の経過、横には各機関を書きます。 厚生労働省にはある時から風しんの特設ページができてます。 多くの人は見る習慣がないですが。 これまでに国の取り組みとして何をしてるかは、結核感染症課からでている通知を見るとわかります。 厚労省の通知は、通常は自治体の感染症の対策部門にあててでます。 その地域でよろしく、というわけです。 あるいは学会などに協力依頼、などがあります(検査の試薬が不足してますので、など)。 これを受けて(いや、自主

    風疹対策 誰が何にとりくんでいるか(とりくんでいないか) 4月13日(土)9:00 - 感染症診療の原則
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    yomik 2013/04/16
  • 自然に感染させた方が良いと誤解している人への説明 - 感染症診療の原則

    水痘やムンプス、B型肝炎ワクチンが任意のままなのに、HPVが定期になるこの春。 病気になれば医療費の窓口支払いの自己負担はなし。しかしワクチンで予防しようとすると高額な自己負担が発生。 そのような中、現場の先生方が、保護者を励まし、子ども達を守るための取り組みをされてきました。 千葉県船橋市で開業されている先生のいのまた こどもクリニックのニュースレターをVPDの会のメーリングリストで知りました。先生のご許可をいただきまして、ニュースレターの内容を紹介させていただきます。 クリニック便り 2号では、「おたふくかぜ」と「みずぼうそう」の予防接種について」というタイトルで、自然感染した場合の合併症の内容や頻度、ワクチンでの副反応を比較しています。 合併症の話をしなければ、「かおが一時期腫れるくらいなら、まあいいか」と思う人たちもいます。 多くの保護者は、ワクチンで防ごうとしている病気の実際を知

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    yomik 2013/02/25
  • 異常を期待しているように見える人たち - 感染症診療の原則

    「確証バイアス」は、自分の都合の良い事実しか見ない信じないという認知のゆがみのひとつで、日常生活の中で誰もがもっていることです。 なので、何か決定をしなくてはいけないとか、それが生命や将来に影響を与えることだったり、他人に意見するようなときには、このバイアスの影響を受けた思考プロセスをしてないかなーとふりかえったり、苦言も惜しまずしてくれる友人などに、あえて別の見方を提示してもらって「ふむふむ、そういう見方もたしかにあるよね」的な時間をもったほうがいいわけです。 ある価値観やストーリーにはまったひとたちの言動は、冷静な第三者から見ると、「あら!」「あらー!」「どっひゃあ」的なものになっていることがあります。当の人はストーリーのまっただ中にあるので、「おかしいよ」「違う情報は無視するの?」という周囲の苦言に耳を貸せません 耳を貸さない、が一般的な表現ではありますが、貸せない、貸すことができ

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    yomik 2013/02/24
  • なぜかダニに熱いメディア - 感染症診療の原則

    専門家が問題じゃないかと指摘していることにはあまり反応しないで、 専門家が冷静にみている問題に、(あまり調べていない様子のまま)熱いメディアを興味深く見守っています。 「屋外に生息するマダニが媒介する新種の感染症「SFTS」で、国内で4人目の死亡が確­認されました」 ニュース番組 ワクチンがありません、、、ってすべての感染症にはワクチンをつくれませんし、このワクチンを仮につくったとしても誰が接種対象かわかりませんし、一定の人数いなければ(売れる見込みがなければ)ワクチン製造も不可能です。 新しい怖そうな感染症をあおりモードで自らもりあげようとしているのか、伝える人たちがすごいたいへんなことがおきている!と誤解しているのかよくわかりません。 リスクアセスメントはどうでしょう? 今、地域や国にすごいたいへんなことがおきているんですか?  いいえ 今すぐ何かをしなくてはいけない(する手段があるの

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    yomik 2013/02/21
  • ワクチン と 有害事象 と 因果関係 - 感染症診療の原則

    ○○のせいで○○になったぢゃないかっ!!! というシャウトをする際には、根拠となる理屈、傍証、証拠、専門家の承認や賛同がないと難しいです。 当然のことながら、association と causation の違いについてもよく理解して、まず自ら検証をしておく必要があるとおもいます。 最近は、HPVワクチン(子宮頸がん予防関連)を不妊になるぞ!的脅しデマをネット上で書いているひとたちがいますが、そもそも不妊の人を診察している人なのか、他の因子の検討は行われているのか,分母としてどれほどの事例をカウントした上でのことなのか?という基的な事を確認するだけで、あらあら、な話だとわかります。不妊の専門家でも婦人科腫瘍の専門家でもない人たちが、証拠もなく書いているだけだとすぐわかりますので。 また「不要だ!」という医者も、小児のワクチンの専門家でもないし、感染症の医師でもないし、公衆衛生の専門家でも

    ワクチン と 有害事象 と 因果関係 - 感染症診療の原則
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    yomik 2012/08/17
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