ビジネスモデルの崩壊によって銀行の9割、銀行員の99%は「消える」──衝撃的な予測を掲げるのが『もう銀行はいらない』(ダイヤモンド社)を上梓した上念 司氏だ。その思いは、実は上念氏自身が銀行員だった1990年代から抱いていたという。「銀行が消える日」までのシナリオとはどのようなものか? 上念氏に聞いた。 金融のビジネスモデルはすでに崩壊している もともと自分は銀行員でした。短い期間でしたが、実際に働いてみて、感覚的にこの業種は長くは続かない、なぜ儲かっているのか分からないという思いがありました。 大学卒業後に入行した日本長期信用銀行のビジネスモデルは1973年頃で終わっていました。重厚長大産業を中心とした設備投資のための長期資金のニーズは、1973年の高度経済成長終了とともに徐々に衰退していったわけです。 そこにダメ押ししたのがバブル崩壊です。1989年からの日銀の公定歩合引き上げ(いわゆ
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