【上海=河崎真澄】14日に旧暦で「寅(とら)年」の春節を迎えた中国は、金融危機で先行きの見えなかった1年前に比べ、明るい祝賀ムードで盛り上がっている。 邪気を払うと言い伝えられる爆竹の音が大みそかの13日から鳴り響き、大型の打ち上げ花火も彩りを添えている。一方、上海では5月に開幕する万博会場とその周辺で、今年は新年の爆竹や花火は厳しく禁止された。昨年の春節に、北京で建設中だった中国中央テレビの新しいビルが、打ち上げ花火が原因で全焼したことを教訓にしたようだ。 ただ、万博会場内でこそめだたなかったたが、近隣の集合住宅や商店街などでは、相変わらず爆竹や花火が打ち鳴らされ続けた。 金融危機で農村からの出稼ぎ労働者(農民工)失業者が大量に出た1年前とは異なり、急ピッチで工事が進む万博会場では帰郷せずに働き続ける農民工も少なくないなど、明るさがみえる。上海市内のみやげ物屋では、縁起物として、えとの寅