野田佳彦氏が8月29日、民主党の新代表に就任した。引き続き30日には、国会で首班指名を受けた。日経ビジネスオンラインが実施した調査「次期首相には誰がふさわしいか」における野田氏の順位は前原誠司氏、小沢一郎氏、馬淵澄夫氏に次ぐ4位。野田氏の代表選勝利と首相就任を「意外」に思った読者が多いのではないだろうか。 その野田氏は、どのような人物なのか? 政治を意識したのは3歳の時のこと。非常に早熟だ。当時、社会党の委員長だった浅沼稲次郎氏が刺殺された事件のニュースを見て、「なぜ殺されたの?」と母親に尋ねた。保育園に通うようになって、ケネディ米大統領の暗殺事件を知った。幼少期の野田氏にとって「政治はいのちがけでやるもの」「政治は怖いもの」だった。 大学を卒業した後、ジャーナリスト志望だった野田氏は松下政経塾に「ふと」応募し、幸之助塾長の薫陶を受ける。その内容は、野田氏がnikkeiBPnetに寄稿した