――先日、十襲年を記念して、池袋・Mixalive TOKYOで上映会がありましたね。 今石 その上映会で1本、好きなエピソードを選ぶことになって、ちょこちょこと見返したんです。そうするとやっぱり「こんなのはもう作れないな」みたいな気持ちになりました。どの作品を作っても毎回思うことではあるんですけど、「あの当時だからこそ、作れたんだな」と。あまり計算していないというか――『天元突破グレンラガン』のときよりは計算しているつもりなんですけど、それでもまだ、当時のスタジオ(TRIGGER)の体力と作品がやろうとしていることが釣り合っていないっていう(笑)。当時の現場でできる量が10だとしたら、倍の20くらい発注している感じがある。まあ、だからこそ成長できたところはあるんですけど。 ――ちなみに今石監督は、上映会でどのエピソードを選んだんですか? 今石 いつもなら「ベストエピソードを選んでください